【山閑堂農園・夏】


夏至の翌日、水をたたえた夕暮れの水田を撮る。昨年は転作の大豆畑だったが、水田の景色は郷愁を誘い、水のおかげで涼しくもある。しかし、暑さは昨年越え、毎年暑さの記録を更新し、今年は地区の溝掃除で具合が悪くなる。日頃、エアコンの中でモソモソと仕事をしていると外仕事は体に応える。ためらわず休めばいいが、共同作業ではわがままは許されない。夏の作業でのトラブルの盲点でもあり、一定時間毎、皆で休憩をはさむことも重要である。侮ることなかれ、大丈夫と思っていてた次の瞬間具合が悪くなった。

 

小雨さえ降らない猛暑が続く、雑草も枯れてしまうが、エノコロ草とハマスゲはピンと伸び続ける。一昨年、迷い猫と4か月暮らしたとき、エノコロ草は遊び道具として重宝した。右端の茶色の穂を出したハマスゲは芝生のように広がり、根は深く球根のように肥大する。乾燥に強く道路のアスファルトさえ突き破って群生する。根茎を「香附子」といい、肝気を巡らせる働きがあり、しばしば漢方薬に処方される。

 

昔の農家は一反ほどの敷地を有し、農作業にはそれだけの広さを必要とした。米や麦をを干したり、稲の種をまいたり、農機具や生産物の収納は敷地に設けた小屋だった。農業を止めてからは敷地の1/3がお客様用の駐車場となる。母が逝去したのち母屋は物置と化し、屋根も壁も床も、劣化が著しい。

 

蝉はいろんなところで脱皮する。猫が夜陰に紛れ蝉の脱皮を狙う。猫に見つからないように脱皮後に高い場所に移してやる。ここ数年、蝉の抜け殻が良く売れた。100g/¥4000と高い。エビ殻やカニの甲羅と同じ成分で人では消化吸収されないものだ。せいぜいカルシウム補給ていど、それもわずかで効率は良くない。お客様に「何に使う?」か聞くと、偉い先生から「飲め」と指示されたという。「大して効かない」とアドバイスしても、先生の指示は天のコトバで私のアドバイスは糠に釘。

 

 

BACK  NEXT