管理人が惚れ込む チカッパ美味い! 味紀行 2006アーカイブ |
紅蓉軒トップへ戻る |
2006年12月号 | |||
---|---|---|---|
ナカジーの「美味い」はあてになる 絶品!カルボナーラ!! 福岡・渡辺通 DINING BAR fridge ダイニングバー フリッジ |
|||
冷蔵庫のドアをくぐってお店に入るのが印象的で春吉のホームページにも協賛している、町内で仲間うちのお店なのに、大事なもの食べていなかった! 「ラジオで中島浩二さんがフリッジのカルボナーラは美味い!」と言っていたという高野シェフの談に触発されて、早速食べに行きました。 お皿全体にブラックペッパーが散りばめられソースもたっぷりで、見た目はダイナミックで濃厚な感じですが、玉子と生クリームの調和がうまくとれていて、滑らかで優しい味わい。カリカリパンチェッタのアクセントが利いて白ワインがグイグイ進みます。残ったソースにちぎったバケット(別注)を浸してお皿をお掃除すれば、一皿で2度美味しいのであります。他にも、「鶏唐揚げのグリーンカレーソース」や白身魚のホイル包み蒸し」等、イケ面3人衆が作る料理は力強くも優しい味わいで、気持ちよくワインに浸れますよ。 |
|||
詳しくはこちらをクリック→ | DINING BAR fridge ダイニングバー フリッジ 福岡市中央区渡辺通5-8-5 TEL:092-762-6355 営業時間:18:00〜翌3:00(不定) |
||
2006年11月号 | |||
酒盗的イタリアン “バーニャカウダ”でワインに酔う 福岡・警固 ristorante IL BOCCONE リストランテ イル・ボッコーネ |
|||
都心からちょっと離れた、警固の閑静な住宅街にあるイタリアン、イル ボッコーネ ここで私の心を射止めたのは新鮮野菜のアンチョビフォンデュ、「バーニャカウダ」 チーズフォンデューをいただく要領で、季節の新鮮な生野菜に固形燃料で保温したアンチョビソースを絡めていただきます。風味と塩分が強いアンチョビにどんな仕掛けがしてあるのか?野菜本来の味と香りが引き立って、濃厚且つ瑞々しいまさに珍味なのです。残ったソース(必ず残しましょう)をパンに塗っていたら、「それでつい飲みすぎますよね」と、オーナーシェフの声・・・・ ♪飲ませてくださいもう少し♪飲みすぎたのはあなたのせいよ♪・・コース二品目のこの料理でワインが半分空いている・・・・あぁ〜歌いたくなるほど良い気分なのであります。 |
|||
オーナーシェフの杉江さん 夜の人気メニューが楽しめる新ランチコースPRANZO C |
|||
ristorante IL BOCCONE リストランテ イル・ボッコーネ ランチ11:30-13:30o.s. (土日祝日-14:30o.s.) ディナー17:30-23:00o.s.(コース21:00o.s.) |
福岡市中央区警固2丁目4−1オリジン警固1F 092−731−1536 定休日火曜日 駐車場あり |
||
2006年10月号 | |||
マルチな醤油 あやめちゃん 日田・原次郎左衛門(合名会社まるはら)の醤油 |
|||
明治32年創業、日田の老舗醸造元「原次郎左衛門」。数あるアイテムの中で一押しは「あやめ」レッテルの醤油。製造法等詳しい事は知りませんが、刺身に、豆腐や漬物のかけ醤油に、煮物の照りとコク出しに、カレーの隠し味に、何に使っても料理の味わいがグンのパワーアップします。今流行のお取り寄せアイテムに是非とも記憶されたい一品です。 いかにも醤油問屋さんらしい昔ながらの漆喰壁の玄関で、温泉街にあるのですぐわかります。併設されている九州郷土玩具館(入場無料)やラムネ瓶のコレクション、お店の裏では工場見学も楽しめます。 玖珠路の旅には欠かせない一軒・一品です。 |
|||
合名会社まるはら 原次郎左衛門 大分県日田市中本町5-4 0973-23-4145 http://www.soysauce.co.jp/ |
|||
2006年9月号 | |||
壱岐の赤雲丹で至福のひととき 福岡・長住 鮨おさむ |
|||
大将の武藤修さん 「今日は壱岐の雲丹が入ってますよ!」 通い始めて10年間、毎夏この大将の一言が楽しみです 上品な磯の香り・雲丹そのものの塩分と甘味のコントラスト・プルンとしたあとのとろけるような食感・・・半分は山葵を添えて何もつけずに、残りの半分は同じく山葵を添えて溜まり醤油をほんのわずかつけて、銘酒、三千盛と一緒に頂けば、もう何にも言う事はありません。 有名な山葵入りの稲荷すしはもちろん、季節野菜の創作料理、旬の魚介のお造り、焼き物、醤油を使わない江戸前流のちっちゃなお鮨、季節のフルーツデザートで構成されるおまかせ料理は、大将の誠実な人柄を映すように丁寧かつ繊細な美味いものづくしです。ご来店の際は、匠の呼吸と威勢を感じながら是非カウンターでお楽しみください! |
|||
鮨おさむ 福岡市南区長住5−16−10 092-511-2288 定休日 毎週水曜日 予約がベター |
|||
2006年7・8月号 | |||
天領の隠れ家で天然スッポンに舌鼓 日田温泉・ちっちゃな宿「枇杷の樹」の豪華懐石 |
|||
←「このスッポンは天然ですから美味いですよ」 「この天然鰤のカマはバリバリ美味いですよ!僕が身を鋤いて取り分けますね!!」 お部屋にやって来て、額に汗して気さくに料理の説明をしてくださるのは、日田の隠れ家的なお宿、「枇杷の樹」の大将、枇杷さん。博多三光園、福岡山の上ホテル、黒川温泉黒川荘・・・数々の桧舞台で研鑽を重ねられた後、数年前に念願の私庵を日田に開店された枇杷さんは、とにかくお仕事好きの料理好き。全9品中、ツマから取り合わせに至るまで、食材の重複が一切無い、季節料理の宝箱なのであります。 |
|||
せっかくなので、昼懐石(5000円)の全料理をご覧下さい ○厚揚げの煮しめ ○八寸・・子持ち昆布、卵黄の味噌漬、車海老の生ハム巻、平目鮨、鱧真子とトコブシの炊き合わせ ○造り・・鱧、鰤、鯛、中トロ、雲丹、イサキ |
|||
○天然スッポンの椀物 ○天然鰤カマの塩焼き ○サザエの変わり焼き、オチコ、トウモロコシ、枝豆添え |
|||
○フカヒレの中華風味茶碗蒸 ○メゴチと夏野菜の天ぷら ○焼きおにぎり茶漬け ※デザート・・お風呂上りにホームバーにて、フルーツ盛と赤しそジュースのサービスがありました |
|||
2006年6月号 | |||
老舗の最中 春吉 花月堂寿永の「福うめ」 |
|||
マウスを当てると中身が出ます |
サイチュウではありません、モナカです。 春吉で生まれ育った私にとって、街自慢にしている老舗のひとつ明治22年創業、花月堂寿永の伝統和菓子です。 子供の頃から慣れ親しんだこの最中、博多の花柳界や茶会の席からも御用達がある逸品であり、巷で売られている月並みな最中を食べた時に、その歴然とした違いを思い知らされるのであります。 サクッと焼かれた皮は、その食感とは裏腹に淡く溶けて無くなり口の中(特に歯茎の裏)にくっ付く不快感が残りません。 その後を追いかけるように、程よい粘りと滑らかな口当たりに練りこまれた餡子の優しい甘さが、そこはかとない和みを誘います。 昔から変わらない「福うめ」の文字と梅の花で彩られた和紙に優しく包まれた小さな口福・・・・ ホッとタイムを自販機の缶コーヒーで間に合わせがちな諸氏、たまには煎茶でも点てて、「福うめタイム」にしませんか? ※ 映画「花よりもなお」にちなんだ生菓子「花よりも」 6月限定の博多伝統菓子「博多水無月」もおすすめ |
||
花月堂寿永 福岡市中央区春吉2-7-20 092-761-0278 営業時間 10:00〜 20:00 定休日 日曜 http://www.haruyoshi.jp/banryu/76/76.html |
|||
2006年5月号 | |||
どっちのモツ鍋!! 大名 博多忘我 西はら VS 六本松 焼き鳥 太春 |
|||
西はらの塩モツ鍋 太春の醤油モツ鍋 |
オリジナリティ溢れる新派と老舗の味が生き残ったモツ鍋春秋の昨今、対照的で美味しい2つのモツ鍋に出会いました 塩・醤油・味噌、丸腸オンリー・ミックス型 好みが千差万別・十人十色というのもモツ鍋の魅力。 西はら流は丸腸だけを使った塩モツです。 醤油はほんの香り付けだけで中華の清湯のように透明感がある輝くようなスープです。 味わいに強い印象が残るのは、薬味的に一緒に煮込まれる山椒の実の香りとモツの油の旨味との絶妙なマッチング。 そして真打!最後に残り汁で煮込むのは、なんと!素麺!最後まで嫌気が来ない味わいが癖になりそうです。。 ニューメンで仕上げる塩モツ鍋・・これは大発見也 対する太春流はミックス腸の醤油系です。巨人ファンで気のいいオヤジさんが、何やらスープのベースらしき黒っぽいタレを鍋に注ぎ、透明の液体(水かな?)で少しだけ希釈します。ここにモツと、多分焼き鳥と兼用の四角に切られたキャベツとニラを投げこんで、「はいよ!」とコンロに置いてくれます。ひと煮立ちしたところで味をみると醤油がきついのですが、ここからがこのモツ鍋の真骨頂!モツの旨味と水分・キャベツの甘みがジワジワとスープに溢れてきて、キャベツがシンナリした時には見事に味が調っています。モツ特有のクセを確認しながらビールで洗い流す時の感覚が昔ながらの心に訴えてくる懐かしい味わいです。 仕上げはもちろんチャンポン玉。そこには飾り気も薀蓄も一切介さない庶民的な温かさが滲んできます。 この2つのモツ鍋の共通点は、言わずもがなモツが新鮮である事と、店主があーのこーの講釈を言わないで淡々と供してくれる事。 好きなんです!こういうカッコよさが。私は。 やっぱモツ鍋は大人の料理なのです。 さぁ!どちらをお試しになりますか? |
||
☆博多忘我 西はら 092−724−5377 福岡市中央区大名1丁目5−5ベスト大名ビル1F 五島産のごま鯖・蛍烏賊の一夜星ETC.もおすすめです ☆焼き鳥 太春(だいしゅん) 092−781−3747 福岡市中央区六本松2-10-20 白モツ串・豚ホルモン焼きもおすすめです |
|||
2006年4月号 | |||
「納得!の刺身」 福岡 六本松 居酒屋 じゃじゃ馬 |
|||
私は活き造りをあまり好みません。なぜなら、魚の体温が残っている(ぬるい)場合が多いから。 「鮮度(活き物)」「産地(ブランド)」「天然物」、刺身のうまさを語る時、とかくこの三要素が重視されます。 無論、この三要素が揃っている魚介類はウマいです。ただし、それを的確に扱える料理人によって処理されればの話。 鮮度が良い事を前提とするなら、美味しい刺身の三要素は「処理(血抜き・おろし)」「寝かせ(冷却・締め)」「旬」だと思うのです。でも、そんな仕事をキチンとやってるお店はふつう目が飛び出る程のお値段をとる高級店ばかり。このお店、居酒屋価格で納得のいくお刺身を食べさせてくれる、近所のありがたーいお店なのであります。 居酒屋 じゃじゃ馬 092-761-3068 福岡市中央区六本松3-8-15-1F(六本松信号から30メートル南) |
|||
2006年2月号 | |||
「アンキモと茄子の重ね焼き」 太宰府・観世音寺 日本料理 田惣 |
|||
新感覚でものすごく美味いアンキモに出会いました。 海のフォアグラと称されるアンキモですが、その下処理には手間と技術が要求されるらしく、中途半端に下処理をされたアンキモは強烈に生臭い後味が残るので、安心して頂けるお店は以外に少ないと思うのです。行きつけのお店でも、タイミングが合わないと置いてなかったりで、文字通り珍味なのです。 アンキモは蒸したものをポン酢と紅葉おろしで頂くのが一般的ですが、こちらのアンキモはフォアグラのポワレのような調理が施されていて、揚げ茄子(多分)を真ん中に挟んでありました。しかも、一番上には田楽味噌と木の芽が添えられています。アンキモ・茄子・味噌、この3要素が醸し出す絶妙な味わいは筆舌に尽くしがたいものがありました。 懐石料理の一品ですが、心に残る傑作です。 |
|||
せっかくなので、懐石(5000円)の全料理をご覧下さい 新筍の和え物 クワイ・車えび・タラノメ・帆立・とこぶしの八寸 平目・鰤・大トロ・ボタン海老・タイラギ・雲丹のお造り 海老しんじょの椀もの |
|||
甘鯛の西京焼きカブラとカラスミ乗せ・クワイチップ添え ソバの実と餅の揚げ出し 牛すじ・水菜の味噌仕立ておでん おろし蕎麦(ご店主みずから打たれた蕎麦で) |
|||
洋梨のコンポート・メロン・イチゴ・オレンジ・キウイのカクテル 日本料理 田惣 092−922−3213 太宰府市観世音寺3−2−15 学業院中学横 |
|||
2006年1月号 | |||
「オムライス」 福岡・赤坂 ビストロ ニューポート |
|||
完璧に焼かれた半熟オムレツを、お客さん自身で横割りしてご飯に包ませるスタイルで有名なオムライス。 スタイルのみならず、その大人の味わいが絶品なのです。 赤ワインがしっかり利いたデミグラスソースは濃厚。でも味はキリッと引き締まっていて、お酒にすごく合います。 サラリと焼かれたケチャップライス、トロトロのオムレツに この「甘ったるくない」ソースが絡み合う時に最高の味わいが引き出されるのです。そして、口の中に残ったソースの味をワインで洗い流す時の心地よさ・・あぁ〜エクスタスィーです!! 清潔感溢れるイケメンシェフ、坂田氏のオリジナリティ豊かなカルパッチョ・野菜料理・オーブン料理・パスタETC.でワインの締めくくりに是非お試しを! ビストロ ニューポート 092-731-3563 けやき通り沿い福岡銀行赤坂支店前 |
|||
2005年12月号 | |||
「花てぼ弁当 日田・大原茶屋 |
|||
毎年3月と11月、商売繁盛と無病息災の祈願に天ヶ瀬の高塚地蔵尊にお参りします。 20年前にこの慣行を始めて以来、帰り道に通い続けている日田・大原茶屋。大原神社の境内にひっそり佇む築100年以上の旧家を移築した建物が風情豊かです。 名物の「花てぼ弁当」2400円。 柄のついた竹籠「花てぼ」に整然と盛り付けらた・・豊後牛のロースト・押し豆腐2種・瓢亭玉子・山菜のお浸し 煮物 天ぷら・刺身蒟蒻・揚げ蒟蒻の醤油煮・山芋の出し酢割り・大学イモ・自家製味噌・・これに茶碗蒸・おみお付け・ご飯。 山菜は僧侶であり写真家でもあるご店主自ら摘まれたものを使います。 最近似たような演出が多い中で、何故ここまでこのお店に惹かれるのか?それは「完成度」の高さです。 これだけ多彩な料理全品にそのまま食べる以外にはない完璧な味付けと調和が施されていて、しかも季節で山菜が変わる以外は開店以来20年以上全く内容が変わらないのです。ワンパターンの極みとはまさにこれという傑作です。 豊後牛の鍬焼(くわやき)もお勧めです。 お昼は混むので時間をずらして、予約がベターです。 大原茶屋 0973-24-7577 |