ミート: | お…王子、見当たりませんね。
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スグル: | そうだのう。わたしは調べ物は苦手だというのに…
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ミート: | たくー、王子は単行本を読み返してるだけじゃないですか。それにしても超人データベースにも登録されてませんね。写真の特徴から検索をかけてもひっかかるのはネプチューンマンと喧嘩男くらいで…
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スペシャルマン: | キン肉マン、ミートくん。通信が入っているぞ。今回の謎に関する情報だそうだ。
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ミート: | あ、すみません。
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スグル: | このクソ忙しい時に…
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ラーメンマン: | キン肉マン、ミートくん。わたしだ。
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スグル: | おおっ、誰かと思えばラーメンマンではないか。お前のせいでこの前ミートに…
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ラーメンマン: | その話は後だ。実は、その超人について見覚えがあるんだ。
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ミート: | 本当ですか。早速教えて下さい。
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ラーメンマン: | わたしの記憶が正しければ、この男は龍牙拳の魔颶拏謀(マグナム)という男に間違いない。
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ミート: | 何故、ラーメンマンがそれを…
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ラーメンマン: | それは…わたしが以前戦ったことのある相手だからだ。
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スグル・ミート: | !!
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ラーメンマン: | あれは…まだわたしがキン肉マンたちと出会うずっと前の事だ。超人拳法を極めるための修行に明け暮れていた時代の話さ。
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ミート: | それで実力はどうだったんですか。
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ラーメンマン: | そうだな…そこそこ苦戦はしたが、何とか倒したよ。昔の事だからハッキリとした強さはよく憶えていないが、今で言うとスフィンクスマン級だったんじゃないかな。
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スグル: | 余計分からんぞ!
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ミート: | それはいいとして、魔颶拏謀は「闘将!!拉麺男」の単行本に出てますね。道理で超人データベースには載ってないはずだ。
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スグル: | どこじゃ、ミート。
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ミート: | ほら、ここです。ボクが持っているJCでは4巻で、今王子に渡したJCSでは3巻に出てます。
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スグル: | おお…本当じゃ。…オワーッハハハ! ラーメンマン、何じゃこの格好は。こんなコスプレなぞしおって。おまけにモンゴルタイガーじゃと…
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ラーメンマン: | こ…これは恩返しのために…
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ミート: | あっ、本当だ。次の巻に理由が書いてありますね。
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ラーメンマン: | それじゃ正体も分かったことだし、わたしはこれで失礼させてもらうよ。
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ミート: | あ、ハイ。ありがとうございました。
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スグル: | まさか、あんなとんでもない男がいようとはな。
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ミート: | 世界はまだまだ広いですね。
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スグル: | そのうち、本当にネプチューンマンがスカウトに来たりしてな…
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スグル: | しかし、よく集めたもんじゃのう。アタル兄さんも真っ青じゃわい。
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ブロッケンJr.: | しかも椅子投げつけなんて技でも何でもないじゃないか。
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ミート: | そういうところも重要な判断材料になるんですよ。人間…いや、超人が感情的になった時の行動は特に利き腕に左右されますからね。
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ブロッケンJr.: | それも一理あるな。
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スグル: | で、お前の考察はどうなんだ。
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ミート: | 右を使ったのが12回、左を使ったのが5回で右を使ったのが多いですね。
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スグル: | それじゃやっぱり右利きか…
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ミート: | そう決めつけるのはちょっと早いですよ。それよりも両腕を使う回数が圧倒的に多いんですから。というわけで、以上を踏まえた考察から…『僅かな右利き』という考察結果が出ました。
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スグル: | そんなのありか〜〜っ!!
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ミート: | そんなのとは何ですか。折角単行本を見て一挙手一投足まで調べたんですから。大体、王子は前回の魔颶拏謀の時だって絵柄的に全く関係なさそうな初期の単行本を見て笑い転げてただけじゃないですか。
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スグル: | ミートだって、この前ネプチューンマンがロビンを連れ去ってるのを黙って見逃したくせに〜っ! そのくせ責任持たんだと…
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ブロッケンJr.: | やれやれ…二人ともケンカは止めないか。
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ミート: | それは仕方ないでしょう。止めなきゃボクが連れ去られていたんですから(ブロッケン無視)。
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スグル: | わ〜っ、もう何が何だか分からん!!(こちらも無視)
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ブロッケンJr.: | お前らいい加減にしろーっ!!(ゴオォォ…と飛ばされるスグルとミート) いいか、答えを言うぞ。オレは両利きさ。
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ミート: | なぁんだ。
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スグル: | 当たりさわりのない答えじゃのう。
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ブロッケンJr.: | べ…別にいいだろ。何を期待してたんだ。一流の格闘家は右も左も同じように使えないといけない…と小さい頃から親父に仕込まれたものさ。それに、右も左も…というのは別に格闘界に限ったことでもないしな。
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スグル: | なるほど。ブロッケンは両刀使いということで…
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ミート: | お、王子。言葉の使い方が間違ってますよ!
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スグル: | へ…何でじゃ。
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ブロッケンJr.: | ミートくん、その「両刀使い」って何なんだ。
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ミート: | あ、いえ、こっちのことで、デヘヘヘ…
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ブロッケンJr.: | うーん、そうか。そんな事よりまだ質問があるんだろう。早く進めないと時間が無いんじゃないか。
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ミート: | そ、そうでしたね。さっきの話題はこっちに置いといて(置くなよ)… このハガキは北海道にお住いのDark飛鳥さんから。20代の方のようですね。「宇宙超人タッグトーナメント第2試合の開始時、スーツを脱いだブロッケンJrの両肩には「自慢の刺青」がありましたが、準決勝時、霊界ポケットに入ろうとした時には消えています。これはどうして?」
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スグル: | 確かにお前の入れ墨は出たり消えたりしてるからのう。もしかして絵の具で描いとるのか?
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ブロッケンJr.: | あのなぁ。
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ミート: | そうですよ、王子。いくら何でも失礼です。せめてアクリル絵の具と言わないと。
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ブロッケンJr.: | ミ、ミートくんまで…
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ミート: | …と冗談はこれくらいにして、真相はどうなんです。
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ブロッケンJr.: | な、なんだ。やっぱり冗談か。ところで、このブロッケン・テトヴィールング(入れ墨)はブロッケン一族の超人としてのシンボルということは聞いてるよな(遠山の金さん風に肩出し)。
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スグル: | おう、確かにラーメンマンから聞いている。
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ブロッケンJr.: | だから髑髏の徽章を外して人間に戻った時もテトヴィールングは消えるが… こうして意識的に消す事だってできるんだ(入れ墨フェードアウト)。
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スグル: | おわ〜〜っ!!
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ミート: | わ…手品みたいだ。
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ブロッケンJr.: | 最初、超人になりたての頃はブロッケン・テトヴィールングに結構抵抗があって…よく消しては親父にどやしつけられたものさ。実は、親父が死んでからはこれ幸いとばかりに消しまくってた時期もあったんだ。だが、一人で考えるうちに一族の誇りであるテトヴィールングを消すのは一体何事か…って思うようになって(涙が光る)… ま、若げの至りってやつだよ。そうそう、極度のスタミナ切れの後にもテトヴィールングは消えてしまうんだ。マッスルブラザーズ救出の際にテトヴィールングが消えていたのはそういうことさ。
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ミート: | そうだったんですか。それじゃ次のハガキです。「ブロッケン一族の修行場所はどこですか?」
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ブロッケンJr.: | そのまんまさ。ブロッケン山だよ。ハルツ山地の最高峰で北緯51.8°東経10.6°に位置している。標高は1142mさ。意外に低いだろ…
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スグル: | あまりにそのまんますぎて、ツッコミもできんのう。
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ミート: | ブロッケン山と言えばブロッケン現象が有名ですよね。太陽を背にして霧に包まれた山頂に立つと、まるで巨人か妖怪のように自分自身の影が大きく映し出されるっていう…
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ブロッケンJr.: | ミートくん、実はそれ…オレの一族がやってたことなんだ。
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ミート: | え?
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ブロッケンJr.: | 以前ブロッケン山はブロッケン一族の修行地として極秘の存在で、一般の登山客が来たりするとわざわざ霧のスクリーンを張り、映写機で亡霊のフィルムを映して追っ払ってたんだが… 麓の町のバートハルツブルグがテラインクアとかいう温泉療養施設の発祥地で、すっかり観光地になってしまって。ブロッケン山の方もオレの修行地という情報がファンの間で結構出回ってるから、今やブロッケン・フリークの総本山になってしまい隠す意味が無くなってきてるのさ。むしろ、そこで売られるグッズの利益が一族の一番の収入源になってるくらいだよ。追っ払うなんてもっての外さ。
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スグル: | 多角経営にソツがないのう。
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ミート: | 最後は…コレですね。「ソルジャーがブロッケンをスカウトに来た時は西ドイツ・ベルリンとなっていたのは何故? ベルリンは東ドイツじゃなかったんですか。」
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スグル: | 当時はドイツも東西分裂しておったからな。当然の疑問だ。
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ブロッケンJr.: | あのな、キン肉マン。あの時はベルリンもあのベルリンの壁で東西分裂していたんだぜ。だから、ベルリンの半分は西ドイツ側の勢力圏だったんだ。というわけで、「西ドイツ・ベルリン」というのはちっとも不思議じゃないのさ。
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ミート: | そうか! ボクとしたことが、これは気付きませんでした。
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ブロッケンJr.: | いやあ、しかし今回は色々と修行時代の事を思い出したよ。
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ミート: | こっちも謎を答えてくれてありがとうございました。
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スグル: | 今回は普通に終わったのう。
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ミート: | 今回はこのハガキです。「王位争奪編では敵側のチームがあんなに卑怯な仕掛けをしているのに宇宙超人委員会が何もしないのは何故ですか?」
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スグル: | さあ、どうしてか聞かせてもらおうか、ゲストのフェニックスさんよ。
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フェニックス: | さ、さぁ。あの時はわたしにもよく分からなかったんだ。知性の神にそそのかされて無理矢理…
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スグル: | 何をビッグボディみたいなコトを言ってトボけてるんじゃ。ネタは割れておる。さっさと説明せい。
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フェニックス: | 本当に知らないんだ。大体、考えてもみろ。このわたしに大坂城をあそこまで破壊する大掛かりな仕掛けを作れる訳がないだろう。
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スグル: | いいや、お前の悪知恵なら十分可能じゃ。
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ハラボテ: | えーい、ケンカやめい!(コケる二人)
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スグル: | 委員長ではないか。どうしたんじゃ。
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ミート: | この番組はインターネットラジオ版では生放送だから委員長にモニターの向こうから生出演してもらってるんですよ。
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フェニックス: | おはようございます、委員長。(かしこまるフェニックス)。
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ハラボテ: | あー、フェニックスくん。そこまでかしこまらんでいいぞ。キミが宇宙超人委員会幹部の座を狙っとるのは皆知ってるからのう…
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フェニックス: | チッ…
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ミート: | 実は今日出演してもらったのは、今回の謎について委員長から真相を話してもらうためなんです。
|
ハラボテ: | あー、実はな。「キン肉星王位争奪サバイバルマッチ」を運営しとるのはうちではないんじゃ。
|
一同: | 何だって!?
|
ハラボテ: | あのシリーズで宇宙超人委員会がやっとったのは、運営会社の指示通りにイベントを実行することだけだったんじゃ。
|
ミート: | ということは、リングに仕掛けを作っていたのはそのイベント運営会社だったというわけですね。
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ハラボテ: | うむ、そういうことじゃ。
|
スグル: | やい、おっさん。何でそんなイベント運営会社なんぞに王位争奪サバイバルマッチの運営を任せたりしたんじゃ。こっちはしなくてもいい関門をわざわざくぐらされたんじゃぞ。
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ハラボテ: | まぁまぁ、スグルちゃん。そんなに怒らんと。ホレ…できたての牛丼じゃ。これで機嫌でも直して…
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スグル: | どうやって食うんじゃ。モニターの向こうにあるものを。
|
ハラボテ: | いや、こっちも苦渋の選択だったんじゃ。前回の「宇宙超人タッグトーナメント」では運営委員会側の不手際で色々と迷惑をかけてしまったからのう。だから今回のシリーズでは民間の運営会社に全て任せることにしたんじゃ。
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ミート: | それで結局その選択が裏目に出てしまったんですね。
|
ハラボテ: | ワシらもどうもおかしいとは思っておったのだが、何しろ上からの指示だ。反対はできん。その後の調査で突き止めた結果、そのイベント運営会社はあるところに繋がっておったのじゃ。
|
ミート: | それは…?
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ハラボテ: | 邪悪五大神じゃ。邪悪五大神が裏から糸を引いていたんじゃ。
|
フェニックス: | そう言えばわたしの意識の片隅に残っている… 確かその運営会社の名前は「d・M・p」…デーモンプラントとかいうような…
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ハラボテ: | おお、思い出した。その名前だったはずじゃ。
|
スグル: | なるほど、邪悪五大神が糸を引いておるのなら、今までの事が全て納得がいく。
|
ミート: | それで、どうして「d・M・p」に運営を任せようとしたんですか。
|
ハラボテ: | 運営会社には色々と候補が挙がっておったのだが… 選定委員が接待漬けで根こそぎ買収されてしまいおって…
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ミート: | まったく、超人の世界でも…
|
ミート: | 今回は…えーと、このハガキですね。「超人墓場から生の世界への復活は復活の玉を集めるだけなの?」
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スグル: | わたしが超人墓場に飛ばされた時はウォーズマンにそう教えられたぞ。…っと自己紹介がまだだったな。スグルだ。
|
ミート: | あ…ボクも忘れてた。ミートです。ところで王子、ボクもそのことについては疑問があったんです。そこで、ゲストにこの二人をお呼びしたんですけど…
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ウォーズマン: | ど…どうも…よろしく…ウォーズマン…だ…
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ブロッケンJr.: | やあ、ブロッケンJr.だ。
|
ミート: | ウォーズマン。そんなに固くならないで。
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ウォーズマン: | ロ…ロビンがいないからどうも緊張してて… 「氷の精神」になって話せば…き、緊張しなくなるが…丸ゴシック体で喋らないといけなくなるから面倒だ…と作者がイヤがってるんだ。
|
スグル: | 喋るためだけに「氷の精神」になられちゃたまらんわい。
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ミート: | それはいいとして、ボクが感じた疑問というのは復活の玉を集め終わるのは早くても半年…って言われてるのに、すぐに生き返る超人がけっこういる…ということなんです。
|
ブロッケンJr.: | 確かに…そうだな。ザ・ニンジャやウルフマンも異様に早く生き返ってるしな。
|
ミート: | でも、困りましたね。金星図書館にも超人墓場についての資料はほとんどなかったし…
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スグル: | どうしたもんかのう…
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オメガマン: | フォーフォフォフォ。キン肉マンよ、困っているようだな
|
ウォーズマン: | ああ!
|
ブロッケンJr.: | お前は!
|
オメガマン: | ここでわたしの出番というわけだ。
|
ミート: | マッスルウェーブは隣の建物ですよ。ここはスタジオです!
|
スグル: | アイスホッケーの試合があるのか… 氷といえば…思い出すのう。このキーパー君にわたしとラーメンマンとの熱戦を語り尽くしてやろう。
|
オメガマン: | コ…コラ… 前と同じことをやるなー!!
|
ミート: | 自分が先にやっときながら。
|
スグル: | そうだそうだ。
|
オメガマン: | ま…まぁ仕方がないことだ。この前はネプチューンマンにせっかくの出番を邪魔されてしまったからな。今度こそわたしの本領発揮だ。
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ミート: | そう言えば、オメガマンは超人閻魔に雇われていたんでしたから、誰よりも超人墓場のことは詳しいんでしたよね。
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オメガマン: | フォーフォフォフォ、そうだとも。
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スグル: | ケ…どうせただの腰ぎんちゃくだったくせに。
|
オメガマン: | な…何を。ウコンの腰ぎんちゃくよりはまだマシだ。
|
スグル: | グ、グムー。痛いところを突くのう。
|
ウォーズマン: | なぁ、ブロッケン。腰ぎんちゃくって何だ。イソギンチャクの一種か?
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ブロッケンJr.: | うーむ、似ているが少しだけ違うな。まぁウエストポーチみたいなものだ。
|
ウォーズマン: | ウエストポーチ…それと超人閻魔とどう関係が…??
|
ブロッケンJr.: | …取り敢えず、話を聞いたらどうだ?
|
オメガマン: | 確かに強制労働の成績によって生命の玉は貰えるが、実は他にも査定基準があったのだ。
|
ウォーズマン: | そ…それは…?
|
オメガマン: | 生の世界での人気に応じて、生き返るまでの期間が短縮される制度になっているのだ。
|
ミート: | でも、どうしてそんな制度ができたんですか?
|
オメガマン: | フォーフォフォフォ、いい質問だ。超人閻魔はああ見えて、実はかなりの目立ちたがりでな。自分より目立つ超人がいると、そのようにして早く追い出してしまうのだ。
|
ミート: | でも、いいんですか? そんな極秘事項をベラベラしゃべっちゃって。
|
オメガマン: | なに、構わんさ。わたしは超人閻魔から脱走者のハンティングを依頼されているが、それと同時に超人閻魔のボディガードとしての仕事も依頼されているのだ。超人閻魔も最初は怖そうな奴だと思っていたが、実はかなりのヨボヨボだったことがわかったし、今やわたしの言いなりよ。
|
ブロッケンJr.: | オメガマン、オレも聞きたいことがあるんだが…
|
オメガマン: | 何だ…言ってみろ。
|
ブロッケンJr.: | オレの親父のことなんだが、超人墓場から甦ってこないんだ。世間一般ではオレの親父が怠け者だとか、ラーメンにされたから手足がなくて働けないとか好き勝手なコトをぬかしてるが、オレにはどうしても親父が怠け者とは思えないんだ。親父は厳しい修行を耐え抜き、ブロッケン一族の頭領になった男だったからな。
|
オメガマン: | なるほどな。だが、わたしはブロッケンマンには会っていないからな。何とも言えん。
|
ブロッケンJr.: | そうか…
|
オメガマン: | だが、ブロッケンマンの魂をここに呼び寄せることはできるぞ。
|
ブロッケンJr.: | ほ、本当か!?
|
スグル: | 出た! 超人イタコ!!
|
オメガマン: | うるさい! さあ、ブロッケンよ。精神をお前の父親のことだけに集中するのだ。
|
ブロッケンJr.: | ファ、ファーター…(悶絶子守歌、スイング式肩車、丸コゲジャーマンポテト、ブロッケン山での地獄の特訓…そして戴帽式…走馬灯のように思い出が巡る)
|
オメガマン: | フォーフォフォフォ、ωメタモルフォーゼ!!
|
ブロッケンJr.: | ファ、ファーター!!
|
ブロッケンマン: | こ、ここは…
|
ブロッケンJr.: | 親父、オレだ。
|
ブロッケンマン: | も、もしや…ジュニアか?
|
ブロッケンJr.: | そうだよ…ファーター!!
|
ブロッケンマン: | ジュニア!!
|
ブロッケンJr.: | ファーター!!!(抱きつこうとする)
|
ブロッケンマン: | スキあり!(当て身をくらわす)
|
ブロッケンJr.: | ゲ、ゲフゥ…ファ、ファーター…何故…
|
ブロッケンマン: | ジュニアよ。ブロッケン憲章第8条を忘れてはおるまいな。
|
ブロッケンJr.: | ちょ、「超人となったら親兄弟でも油断はするな」…でしたね。
|
ブロッケンマン: | その通りだ。…ふむ、正義超人たちの中でぬるま湯のような生活を送っておるせいで、このように軟弱になってしまったか…
|
スグル: | 改めて見ると容赦ない男だのう。わたしのパパとはえらい違いだわい。
|
ブロッケンマン: | おっと…自己紹介がまだだった。ブロッケンマンだ。おお、ここにいるのはキン肉マンじゃないか。こうして生の世界で会うのは超人オリンピック以来だな。愚息が世話になっているようで…
|
スグル: | い、いや…こちらこそ。
|
ブロッケンJr.: | 親父、そんなことより…
|
ブロッケンマン: | なに、そんな噂が流れていたのか! 仕方がない、真相を話すとしよう。だが、その前にお前に話さず終いだった、わたしの体の秘密を語らねばなるまい。
|
ブロッケンJr.: | お、親父…?
|
ブロッケンマン: | 実は…わたしの体は…病魔に蝕まれていたんだ。それも手の施しようもないほどの…
|
ブロッケンJr.: | それで、医者には診てもらったのか?
|
ブロッケンマン: | ああ…余命1年だとさ。ドクター・ボンベの見立てだから間違いない。だからこそ、わたしは超人オリンピックに出場することにしたんだ。このドイツにブロッケンあり…と知らしめるためにな。
|
スグル: | そうか…それでラーメンマン戦の時はあれだけひどい負け方をしたのか。
|
ブロッケンマン: | いや、それは違うぞキン肉マン。あの時は手遅れとは言っても、病気の自覚症状が出ない時期だったからな。だが…あの時は妙な奪力感を感じたな…?
|
ブロッケンJr.: | (単行本を見ながら)親父! よく見ると帽子に徽章がついてないじゃないか!!
|
ブロッケンマン: | 何だと! しまった…そういうことだったのか。道理でいつもの力が出せないと思っていたら。
|
ブロッケンJr.: | まったく…親父もそそっかしいな。ブロッケン憲章第2条「戦いの際には徽章を忘るるべからず」だぜ。
|
ブロッケンマン: | ハッハッハ。これは一本取られたな。
|
ブロッケンJr.: | 一本取られたじゃないって! それでラーメンマンに殺されたんじゃ、オレも何のために仇討ちしようとしたのか分からないぜ。
|
ミート: | この親父さん、思ったより陽気な性格のようですね。
|
スグル: | ああ、コロコロと喋り方が変わるのう。
|
ミート: | 作者の性格設定のいいかげんさが容易にうかがい知れますね。
|
スグル: | まったくじゃ。
|
ブロッケンJr.: | 親父、そろそろ本題に戻ろうぜ。大体、親父はラーメンマンに殺されたんだから超人墓場で働けば生き返れるんじゃないのか?
|
ブロッケンマン: | フフフ…超人墓場での暮らしもなかなかいいぞ。あの鬼たちもなかなか話の分かる奴等でな。一杯酌み交わせばたちまちマブダチになったぞ。しかも超人墓場には図書館もあるんだ。最近は「モモ」を愛読しているぞ。
|
ブロッケンJr.: | お、親父! そんな事を聞いているんじゃない。オレが言いたいのは…
|
ブロッケンマン: | (急にマジメな顔)分かっている。だが、超人墓場での蘇生対象となるのは外傷や事故によるものだけだ。病死や老衰は対象外…生き返れたとしても、この運命からはどっちみち逃れられないのさ。それに…今更生き返らなくとも、わたしがお前に伝えることはもうないだろう。その証拠にジュニアよ、お前はラーメンマンの事を…
|
ブロッケンJr.: | ああ、親父…オレはもうラーメンマンを恨んじゃいないぜ。むしろ…
|
ブロッケンマン: | やはりな… ジュニアよ。しばらく見ないうちにいい顔をするようになったじゃないか… これでわたしも安心して…
|
ブロッケンJr.: | ファーター! 行くな! 行かないでくれーっ!!
|
ブロッケンマン: | ジュニア…命あるものはいつか死んでいくものだ…お前も命ある限り…精一杯生きて…いけ……
|
ブロッケンJr.: | ファ、ファーター…
|
スグル: | ………
|
ミート: | 今はそっとしてあげましょう。
|
スグル: | そうだのう。
|
ウォーズマン: | オ…オメガマン…オレからも…質問…していいか…
|
オメガマン: | おう、何だ。
|
ウォーズマン: | オレやキン肉マンが…超人墓場の強制労働で回していたもの…あれは…何なのだ…
|
スグル: | まさか、ゆでたまごの野郎の趣味じゃないだろうな?
|
オメガマン: | フォーフォフォフォ、そんなわけがなかろう。あれは超人閻魔が外国に高飛びするための船に財宝を積み込むベルトコンベアの動力源だ。
|
一同: | 作品が違ーう!!
|
ミート: | 皆さん、こんにちは。今日はタイトル通りにゼブラチームの謎を暴きますよ。というわけで、ゲストのキン肉マンゼブラさんとパルテノンさんでーす。
|
ゼブラ: | フン…我がゼブラチームに矛盾点などないわ!
|
パルテノン: | ギョギョギョ… 顔だけならサンシャインにクリソツなパルテノンだ。
|
スグル: | まったく、パルテノンのデカブツめ… ブースのドアを通るのにいちいち神殿瓦礫崩しをして運ばなくてはならなかったじゃないか…
|
ミート: | まずはこのハガキから… 「ザ・マンリキの頭の形は変です。ミートくんと戦ってる時とウォーズマンと戦っている時とでは明らかに頭の形が違います。」
|
スグル: | そういう質問ならこっちにもあるぞい。「モーターマンのドリルの形は出て来る度に変わってます。どうしてですか?」
|
ゼブラ: | その程度なら即答可能だ。パルテノン…答えてやれ!
|
パルテノン: | ギョギョギョ…マンリキもモーターマンもその名の通り工具超人だからだ。
|
ミート: | 工具超人!?
|
パルテノン: | そうだ…ロボ超人等を作る際、効率化を図るために作り出されたのが工具超人なのだ。元々工具というものは、その用途に合わせて色々なアタッチメントを付け換えられないといかん。ということで、マンリキの頭の形が変わってるのも、モーターマンのドリルが変わっているのも、戦い方に応じたものであって決して不自然なものではないのだ。
|
ゼブラ: | そういうことだ。
|
スグル: | グ、グムー。反論できんわい。
|
ミート: | 安心して下さい、王子。他にもありますよ。
|
ゼブラ: | あ…安心って…
|
ミート: | 「バイクマンはどうしてヘルメットを2つもかぶっているのですか?」
|
ゼブラ: | 言うまでもない。安全のためだ。1つより2つの方が、より安全だろう。
|
スグル: | こりゃーっ、ミート! 何が安心して下さいだ。今のはわたしにも、あっさり答えられるぞ!
|
ミート: | な…何もぶたなくたって…
|
ゼブラ: | もう質問はないのか。無いのならば、わたしたちは帰らせてもらうぞ。
|
ミート: | ちょ…ちょっと、待って下さい。まだとっておきのが…えーと、あった! 「ゼブラはどうしてパワフルマン時代に、マッスルインフェルノをマスターしていたのですか。」
|
スグル: | ミートよ、でかした。確かにフィニッシュホールドの壁画はわたしでさえも知らんかったからのう。
|
ミート: | フィニッシュホールドの壁画の件はキン肉王家の中でも極秘情報でしたからね。現に、代々王家に仕えているアレキサンドリア家にもそのような事は知らされてませんでしたよ。
|
ゼブラ: | ハーッハッハッハ! 何かと思えばそんなことか。
|
スグル: | やい、ゼブラ! 何がおかしい!!
|
パルテノン: | ギョギョギョ…確かに普通ならば矛盾だろうが…
|
ゼブラ: | ここにいるパルテノンの協力があればそれも可能だ。
|
ミート: | どういうことだ!
|
ゼブラ: | まずはわたしとパルテノンの馴れ染めから話しておかなくてはな。パルテノンはわたしがパワフルマン時代の時からの飲み仲間だったんだ。あの頃は毎日のように二人して、神殿形態のパルテノンに供えられるブドウ酒をひっかけたものさ(ちょっと遠い目)。
|
スグル: | お、お前らなぁ。
|
ゼブラ: | そんな時、パルテノンが酒に酔った勢いで「宇宙神殿友の会」のメンバーだけの極秘情報を教えてくれたのさ。
|
ミート: | ちょっと待って下さい。何なんですか。その、「宇宙神殿友の会」って?
|
パルテノン: | その名の通り、宇宙中の神殿が寄り集まって親睦を深める会だ。その中にはキン肉マンの火事場のクソ力を封じた邪悪大神殿も入会しているぞ。ギョギョギョ…ちなみにわたしは太陽系地区会長を務めている。
|
ゼブラ: | もう分かっただろう。「宇宙神殿友の会」にはキン肉大神殿も入会していて、そのフィニッシュホールドの壁画の情報がパルテノン経由でわたしに伝わったというわけだ。
|
ミート: | なるほど!
|
スグル: | 感心しとる場合か! とっておきをアッサリと答えられおって。もういいわい。わたしが選ぶ! えーと…
|
ゼブラ: | キン肉マンよ、もう諦めたらどうだ。
|
スグル: | これならどうじゃ! えーと、福岡県のダイナポン・フリークからじゃ。「パルテノンさん、チェリーコークってどんな味がするんですか。僕はまだ飲んだことがないので… できれば、何処に売っているか教えて下さい。」
|
パルテノン: | ギョッ…!? 初恋の味…かな…
|
一同: | それはカルピスだーっ!!
|