孟獲を長とする南蛮が漢民族の支配から脱するために反乱を起こした。孔明は孟獲に呼応した蜀の南部の反乱を鎮圧。そのまま南蛮征伐に向かう。南蛮王・孟獲は金環三結、董荼奴、阿会喃の三将を差し向けるが、三人はあっさりと捕らえられる。だが、孔明はせっかく捕らえた南蛮の将を解放する。魏延は南蛮の将を放したことを非難する。翌日、孟獲自身が攻め込んできた。孔明はわざと陣を乱し、孟獲を誘い出す作戦に出た。趙雲軍の奇襲に追い詰められる孟獲。山道に迷い込んだ孟獲は魏延の軍に簡単に生け捕られる。孔明と再勝負をするために解放された孟獲は
水の向こう側に退却し、持久戦に出た。
長雨に苦しむ蜀軍。そこに成都から馬岱の軍がやって来た。孔明は馬岱軍に下流の浅瀬を渡らせ南蛮軍の糧道を絶つ。孟獲は孔明と内通していた董荼奴に捕らえられる。今度の戦の内容に不満を示した孟獲は、孔明との正々堂々とした戦を望む。要求は受け入れられ、孟獲は再び放される。孟獲の次の作戦は、贈物の使者を使って内部から蜀軍を崩壊させるものだ。だが、孔明はそれを逆手に取り、孟獲を誘い込む。策にまんまとかかった孟獲は三たび捕らえられる。だが、孔明は孟獲をまたも解放する。
孟獲は朶思大王という族長が治める禿竜洞で兵を立て直す。孟獲を追って禿竜洞の近くまで来た蜀軍は、水不足に陥る。孔明は魏延と共に水を探しに出る。途中、漢の伏波将軍・馬援のほこらで祈りを捧げるが、そこに孟獲の兄・孟節が現れる。孟節は弟たちの罪を詫び、孔明たちを清水の出る場所に案内する。勢いに乗った蜀軍は孟獲の軍を打ち破り、孟獲は四たび放された。今度は夫の不振に業を煮やした孟獲の妻・祝融夫人が出陣。祝融は得意の手裏剣で蜀軍を切り崩しにかかるが、趙雲と馬岱の連携で捕らえられる。祝融も孔明との会見の後、放される。
孟獲は、その後も五度六度と捕らえられたがその度に放された。孟獲は兀突骨大王の治める烏戈国に辿り着く。孔明は長くうねった盤蛇谷を決戦の場と決め、烏戈国の兵を誘い込ませる策を立てる。孔明は実験中だった地雷を使って烏戈国の兵を全滅させる。だが、孔明は地雷のあまりの威力に呆然としていた。孔明は非人道的な戦をしたことに対して孟獲に許しを乞い、孟獲を放す。七回捕らえて七回放すという、かつて前例のない孔明の処置に孟獲は完全に心酔し、南蛮は完全に蜀に服した。孔明は南蛮を完全に孟獲の手に委ねる。
成都に凱旋する蜀軍。成都は遠征の勝利で沸いていた。一方、魏では曹丕が病に倒れる。曹丕は息子の曹叡を司馬懿仲達に託し、この世を去った。仲達は辺境の雍・涼二州の総督となった。その知らせを知った孔明は戦慄する。雍・涼二州を完全に掌握すれば、蜀にとって大きな脅威となるからだ。だが、馬謖の策によって、仲達は官位を剥奪される。好機と見た孔明は出師の表を捧げて北伐を開始。魏は長安を拠点として立ち向かうが、蜀軍は趙雲、関興、張苞らの活躍で快進撃を続ける。次は馬遵の天水城を攻めるが、孔明の策は見破られ趙雲の軍は惨敗を喫する。孔明の策を見破り、趙雲と一騎討ちで互角に戦った武将・姜維伯約… その名は孔明の心に大きく刻みつけられた。