ライダーマン復活の背景
 とかくライダーマンには「最弱の仮面ライダー」というレッテルが付きまといます。
確かに初登場となる『仮面ライダーV3』における彼は、戦闘員にこそ勝てますが、
怪人相手になるとまるで歯が立たず、V3のサポートに回るのが常でした。

ところが、次作『仮面ライダーX』以降に客演した彼は、怪人に一歩も引けをとらず、
それどころか次々と倒しているではないですか!
(まあ、『ストロンガー』の時は敵に捕まってしまいますが、この時はV3も捕まってます。
磁石団長が作動させた地震発生装置の影響で足元をすくわれのだと解釈(^^;)
なぜ彼は急に強くなったのか?いや、そもそもロケットと共に爆死したんじゃないの!?
…という疑問が自然に湧いてきます。しかし、そこに奇跡の復活のカギがあるのです。

結論から言ってしまうと『X』以降と『V3』のライダーマンとは決定的な部分が違います。
後者は右腕以外は生身の人間ですが前者は完全な改造人間なのです。
では、誰が彼を改造したのか、と言うとこれはライダー1号・2号しかありません。

ライダーマンが自らを犠牲にしてプルトンロケットから東京を救って程なく、V3は宿敵
デストロンとの最終決戦を迎えます。しかし、そこにダブルライダーの姿はありません。
ゲルショッカー以上の強敵相手に助太刀に来ないのは、やはり妙でしょ?

実は2人とも決戦に向けて来日しており、V3の応援に駆けつける事も出来たのです。
しかしV3との脳波通信によってロケットの事を知った彼らには、今にも消えようとする
正義を、「仮面ライダー4号」を見捨てられなかったのです。
ライダーパワーを開放させ、爆発するロケットから辛うじてライダーマンを救出した2人。
しかし結城丈二の命はもはや風前の灯…2人は改造手術に踏み切ります。
「…よし、仕上げだ。エネルギー、全開!」結城は一命を取り留めました。
ですが、救出と手術で持てるエネルギーのほとんどを使い果たした2人にはV3を援護
できるほどの力は残っていません。結城が目を覚ますのにも、しばらく時間が必要…
彼らは信じたのです。自らの持てる力の全てを注ぎ込んだV3の力を。そして何よりも、
幾多の激戦を戦い抜いてきた風見志郎、その男を…

※ライダーパワー=「V3」2話において体内の原爆を爆発させようとするカメバズーカに
 対してダブルライダーが使用。エネルギーを全開させ高速・遠距離「ジャンプ」する。
 (あくまで飛行ではない)また、ある種のフィールドを形成して衝撃から身を守っていると
 思われる。(爆発の中心から生還できたのもそのため)