SUB MENU            ライブ配信の基礎知識               
インターネットを利用したライブ配信に関する基本情報をまとめました
新型コロナの影響により、無観客でのイベント開催を強いられるケースが増えています。
このようなイベントはライブ配信を併用することで、観覧希望者が自宅等でイベントを視聴
できることに加え、出演者は生中継を意識することでモチベーション維持にも役立ちます。
補足:「限定公開」とすることでURLを知ってる方のみ視聴できますので、プライバシーや
    肖像権の問題を、極力回避できます。

コロナ収束までの過渡的な処置として、ライブ配信を含めたビデオ撮影を提案することで
新たな市場の開拓にも繋がるのではないでしょうか?
そこで、ライブ配信の際に必要となる機材などについてまとめました。
既に充分な情報をお持ちの方、或いは既に配信を行われている方もいらっしゃると思います。
ここでは、これから配信を始めたい方向けに基本的な情報をご紹介します。

ライブ配信とは:
ここでいうライブ配信とは、インターネットを利用した「イベントの生中継」のことです。
イベントを撮影し、その映像をインターネットに接続することでYouTube映像として
世界中の人々が、その生中継映像を見ることができます。

ライブ配信サービスの種類
各社有りますが、ここでは現在最も利用者数が多いと思われるYouTubeLiveの利用を
前提に説明しています。

配信のための必要機材:回線
ビデオカメラ映像をインターネットに接続する場合、次の方法が現実的です。
◆固定電話回線経由のLAN(有線・無線)を利用する。
 撮影現場にネット接続の環境が整っていることが前提条件です。
 この場合はPC経由でのインターネット接続と同じで、最も簡単で制約の少ない方法です。

 文化センターなど公営の施設においてホール内にLAN端子が設置されてるケースは
 殆どありません。(ごく稀ですが一部の施設では有るようです。 要ネット検索
 事務室に有るLAN設備は貸し出しを前提としていないため、まず利用不可です。
 その場合は次に述べます、スマホなどのLTEを利用した方法になります。

◆携帯(スマホ)電話の通信機能を利用する。
 携帯用の無線通信となりますので、キャリア(携帯会社)によって速度や利用できる
 データ量に制限が生じる場合が有ります。
 従って、長時間配信するには適切なキャリアと機器の選択が重要となります。
 現状ではスマホによるテザリングよりLTE対応のモバイルルーターを利用した方が
 使用できる容量(GB数・パケット数)や速度等に関して選択肢が多いようです。

配信のための必要機材:撮影/配信機器
業務用カメラ:一部の機器ではカメラ自体からライブ配信に適した映像/音声信号を取り
出せます。
例:SONY PXW-Z90 HXR-NX80等
スイッチャー :BMD ATEM miniPRO SONY MCX-500 Roland VR-1HDなど

配信用アダプター:カメラやスイッチャーの機能に制約されず、映像/音声をネットに
           接続するための汎用アダプター。
           カメラとPCの間にこのアダプターを接続しアップロードします。

視聴のための必要機材:(いずれもYouTube視聴に対応した機種であること)
〇インターネットに接続されたPC
〇インターネットに接続されたテレビ
〇スマホ・タブレット

その他
〇ライブ配信は必要に応じて、視聴者に制限を掛けることができます。
 「公  開 」 ----誰でも見ることができる。(ネット検索の対象となります)
 「限定公開」----URLを知っている人だけ見ることができる。(ネット検索にも掛かりません)
〇ライブ配信した映像をYoutubeのサーバーに残しておき、配信終了後でも見られる
 ようにする設定ができます。(残さない設定もできます)
〇配信時のURLは配布する印刷物に記録したQRコードで容易に告知することができます。

有料ライブ配信:(この場合の有料とはイベントの主催者が入場料の代わりに視聴料を徴収することです)

〇無観客でのイベント開催では本来得られたはずの入場料が得られません、そこでインターネットを
 利用したライブ配信によって視聴料を得ます。
 日本舞踊やバレエ公演、合唱合奏のコンクールなど、入場料が必要なイベントに適しています。

〇有料配信が可能な会社として、ここでは「ツイキャス」を紹介します。
  https://twitcasting.tv/
 特徴
 ◆チケット販売と集金代行
 ◆低価格な手数料 売り上げの5%
 ◆楽曲の著作権料支払い済み
  https://twitcasting.tv/helpcenter.php?title=HELP_MUSIC&nonv=1
 




「信号の流れ」
@カメラからのHDMI信号はキャプチャーユニットでUSB信号に変換されPCに入ります。
  (PCのUSB端子数が不足している場合はUSBハブを利用します)

APCではOBSが起動しており、接続されているカメラ映像はマルチスクリーンに表示されます。

Bスイッチングアダプターで選択されたカメラ映像は右上の番組(PGM)に表示されます。
  (OBSではPGMを「番組」と表現しています)

C選択されたPGM映像は配信用および録画用に圧縮されます。
  (OBSでは配信と録画、それぞれに圧縮方法やビットレートなどを個別に設定できます)

D撮影現場にネット接続環境が整っていれば、PCで圧縮された映像はLAN(有線・無線)で 直接
  ネットに接続して配信することができます。
  LANが使えない場合はモバイルルーターやスマホのテザリングを利用してネットに接続します。
  PCとスマホの接続はUSB・無線LAN(WiFi)・有線LANで可能ですが、各機器がそれぞれの方式に
  対応している必要が有ります。

「注意点」
アップロードする際の転送速度と使用できるビット量(パケット量)に注意する必要が有ります。

「使用できるビット量(容量)」
携帯電話によるデータ通信では使用したビット量に応じて課金されます。従ってイベントの継続時間と
アップロードする際のビットレートから大まかなビット量を把握しておく必要が有ります。
おおよその目安として「解像度1280x720 4Mbps」で5時間配信すると9GBくらいになります。
(4Mbpsx60秒x60分x5時間÷8(Byte)≒9GB)

「転送速度」
YouTubeLIVEでの推奨ビットレートはFHD(1920x1080ピクセル)で6Mbpsとなっており、携帯電話の
通信回線を利用したアップロードでは安定して6Mbps以上で通信できる速度が必要となります。
もし、転送速度に不安が有る場合は、アップロードする際の解像度をHDに落とすことで改善できます。
(HD解像度 1280x720ピクセル)  これによって転送速度、使用ビット量ともに半分で済みます。

「その他」
スマホやモバイルルーターでのデータ通信では使用できるビット量に制約が掛かる場合が有ります。
「三日間で8GB」の制約は多くの携帯電話会社の契約で見られます。
これでは1日のイベント配信では余裕が有りませんので、一ヶ月間で100GBなどが可能なレンタル
SIM等を利用することになります。



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