キン肉マン2000
第3回超人オリンピック編
第20話 新たなる決意の巻


『あーっと、これは…両者ラリアート相討ち、ダブルノックダウンだーっ!!』

すかさず、レフェリーのカウントが入る。

「ワーン! ツーッ!…」

「真弓ちゃん!」

「キン肉マン!」

委員長、そしてやっと目を覚ましたキン骨マンが自分のパートナーの名を叫ぶ!

「こ…こうしちゃおれんだわさ。」

「待て!」

這いずりながらもキン肉マンの救出に向かうキン骨マンだったが、委員長はその足を引き寄せて止めた。

「何するだわさ!」

「ここから先へは行かせるわけにはいかん。二人の勝負の邪魔をこれ以上させるわけには…」

「委員長…まさか…」

「ファーイブ! シーックス!」

何者の干渉も受けることなく、ダウンカウントは続行されていく。そして、ようやくダウンした二人の体が動き出した。

(こ…ここで立ち上がった者がこの試合の勝者…だが…体が…動かん…)

(ス…スグル…ワシは…勝つ…!)

「セブーン!」

『あーっと、ようやく両者とも体を反転させて起き上がり始めましたーっ!』

「エイート!」

「がんばれ、キン肉マン! もう一息だ!」

「キン肉マンはん!」

「キンちゃん!」

「王子!」

「早く立ち上がるだわさ!」

仲間たちの励ましが飛ぶ。キン肉マンは、自分の体にパワーが戻ってくるのを感じた。

「ナイーン!」

「うおお〜っ、火事場のクソ力〜っ!!」

「ぬおお〜っ、烈火のクソぢか…」

「ま…真弓ちゃん!」

そして、委員長はゆっくりと目を閉じた。


テンカウントが入ったその瞬間、リング上には雄々しく直立したキン肉マンと、再び倒れ伏した真弓の姿があった。キン肉マンチームの勝利だった。

『あーっと! 予選最終試合、伝説の名コンビを下したのはキン肉マン&キン骨マンの骨肉コンビだーっ!! これで決勝トーナメント進出の16名が全て決定いたしましたーっ!』

「う…スグル…」

「パパ…すまない…試合前はバカにしたりして… パパは…やはり…偉大な戦士だ…」

キン肉マンは真弓を抱き起こし、その右腕を高々と上げた。互いの健闘を称える神聖な儀式だ。観客も二人の健闘を称え、暖かい拍手を贈る。

「キン肉マン、おめでとう!」

「キン肉マン、オレは信じてたぜ!」

「キン肉マンはん、お互い頑張ろうで!」

「王子ーっ、遂にやりましたねーっ!」

「ムヒョヒョヒョ…わちきもやっただわさ!」

「再戦を楽しみにしてるぜ。もっとも、オレの重力落としを食らうのは覚悟しておけ!」

「オレ達もいる事を忘れてねえだろうな。」

「ギャラクティカ、そう言っても読者諸君には分からないと思うが…おっと、わたしはエレガントマンだ。」

彼こそ何を言ってるのかは分からないが…友やライバルたちもキン肉マンに駆け寄って賞賛の辞を述べる。彼らはリングに上がると、キン肉マンの胴上げを始めた。

「ワッショイ、ワッショイ…!」

「グオッフォフォフォフォ…まるで優勝したような喜びようだな、アシュラマン。」

「ああ…だが、わたしたちも明日からは敵同士だぞ。サンシャイン…」

胴上げに加わりたいが、カッコつけて加わらない悪魔が二人… その他にも様々な超人たちがキン肉マンの予選突破に注目していた。そして…

「フフフ…予想通り勝ちあがってきたようだな。だが、ここからが本当の戦いだ。ここから全てが動き始める…」

ジオ・スタジアムの別々のVIPルームで、ワイングラス片手に呟く二つの影があることを今は誰も知らない…
☆何はともあれ予選突破! キン肉マンの次なる敵は?
キン肉マン2000
第3回超人オリンピック編
第20話
…/おわり
次回からはタイトル一新!
その名も…

巻末言
何とか予選も終了。更新も滞っ
たけど、皆さんのお陰でここま
で続けられました。サンキュ!


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