【医薬用語集】
「薬とは?」改めて問われると困惑してしまう。定義するまでもなく解ったつもりで使い、仕事を遂行しているが「薬は薬です」としか答えられないことに慄然とする。広辞苑を開いてみると(1)病気や傷を治療するために服用または塗布・注射するもの。(2)広く化学的作用を持つ物質。(3)心身に滋養・利益を与えるもの。(4)ちょっとした賄賂。この5つがあげられ、言われて見ると確かにそのようなものだ。(4)の用例は鼻薬などというもので、面白い使い方を知ることができた。つづいて漢方薬、薬局、健康、病気、、、と調べるうちにいかに無頓着に言葉を使い続けてきたのか思い知らされる。定義や言葉の意味を、明快・明確にしかも簡潔に表現し説明することは仕事や社会生活の上で欠かせないものだ。解りきったことの説明は同業者には必要ないが、それ以外の人に対しては困難を伴う時がしばしばある。 業界用語あるいは業界隠語みたいなものもたくさんあるし、それを整理してみると業界人にとっても意外な発見や知識が得られるかも知れない。また渾然とした頭の中の整理にもなるだろう。細かく親切な説明とはいえないが、できるかぎり一行にまとめてみた。詳しくはしかるべき書物やサイトで精査いただけるものと念じつつ。 |
【あ〜お】/【か〜こ】/【さ〜そ】/【た〜と】/【な〜の】/【は〜ほ】/【ま〜も】/【や〜よ】/【ら〜ろ】【わ】
【あ〜お】 | |
ICU | 術後など重症の患者を収容し、集中的に治療看護する病室 |
悪性腫瘍 | 癌のことをいい、増殖・転移が早い。(類)悪性新生物 |
アシドーシス | 血液はPH7.36〜7.44を保っているが、何らかの原因で酸性に傾く。 (反)アルカロージス |
アセチルコリン | 神経伝達物質で副交感神経を刺激し、胃液などの分泌を促す。(反)アドレナリン |
アトニー | 弛緩、低緊張、無緊張の状態 |
アトピー | アレルゲンに対する即時型過敏症で遺伝的な素因が強いもの、またはIgE抗体を産生 しやすい体質 |
アドレナリン | 神経伝達物質で交感神経を興奮させ、血圧などを上昇させる。(反)アセチルコリン |
アナフィラキシー | 抗原を反復して注射したときに起こる過敏性の激しいショック症状で死亡する ことがある |
アニオン | 陰イオン。(反)カチオン |
アフタ | 粘膜に見られる白色、灰白色で周囲に赤い炎症を伴う斑点 |
アベイラビリティ | availability:薬物有用性 |
アポ | apotheker:薬剤師 |
アポ | apoplexy:脳卒中 |
RI | ラジオアイソトープ(放射性同位元素) |
RA | リウマチ性関節炎 |
Rx | ラテン語のrecipeの略、処方という意味で普通Rp.と書く |
アルカロイド | 塩基性の窒素化合物で、植物中に含まれる成分。毒性のあるものが多い |
アルカロージス | 血液はPH7.36〜7.44を保っているが、何らかの原因でアルカリに傾く。 (反)アシドーシス |
αブロッカー | 交感神経のα受容体を特異的に遮断する薬物 |
アレルギー | 抗原抗体反応によって生体に起こる異常症状。 |
アンタゴニスト | antagonist:拮抗薬 |
安定剤 | 薬剤の変質防止や品質向上のための添加物。しばしば向精神薬の通称ともされる |
罨法(あんぽう) | 患部を湿布すること |
異化作用 | 糖、脂肪、蛋白などの高分子物質を分解して簡単な化合物に変化させる |
医家向け薬 | 病院、診療所で使われる医療用医薬品。(反)大衆薬 |
閾値(いきち) | 神経、筋肉細胞などに反応を生じさせる最小刺激値 |
医原病 | 医師などが行う医療行為によって引き起こされる病気や障害 |
医者いらず | ある薬草や食物を指して、医師が要らないほど効果があるという意味。(類)医者倒し |
維持量 | 薬物の作用を一定時間持続させるための必要量 |
医専 | 医療用医薬品専門の意味。かつては医学専門学校の略称 |
依存性 | 薬の連用や乱用により、その薬に依存や欲求が高じる |
一部負担 | 保険診療において、患者である被保険者が負担する費用 |
一般販売業 | 薬剤師が常駐し全ての薬品を販売できるが、調剤は出来ない |
一般名 | WHOで決められた薬物の国際名。(反)商品名 |
一般用医薬品 | 薬店、薬局で販売する医薬品。(類)大衆薬、OTC(over the counter)薬 |
ED50 | 50%effective dose:実験動物の50%に薬効が発現する量 |
医薬情報担当者 | MR(medical representative)と呼ばれる製薬会社の学術宣伝員。以前はプロパー |
医薬部外品 | 体臭・あせも・ただれ・脱毛防止剤、歯磨剤や蚊、ハエの駆除剤など人体への作用が 緩和な薬品で薬事法の適用を受けるが販売は自由 |
医薬分業 | 医師の診療から調剤を分離し、医師と薬剤師の職能をより有効に発揮させる制度 |
医療用医薬品 | 医師、歯科医師よって使用され、処方される医薬品 |
院外処方箋 | 医師が外来患者に発行し、院外の薬局で調剤してもらうための指示文書 |
インジェクション | injection:注射 |
インターフェロン | 遺伝子の指示により作られる蛋白物質で、ウイルス性の疾患に利用される |
インターラクション | interaction:相互作用 |
院内感染 | 人や患者、医療機材などを介し、病院内で発生するあらゆる感染症 |
インビトロ | in vitro:試験管内。(反)インビボ:in vivo生体内 |
インフォームド・ コンセント |
informed consent:説明と同意の意味で、医師と患者が充分な話し合いと理解を経て 診察や治療が遂行されること |
インフルエンザ 脳症 |
インフルエンザの経過中に起こる高熱や痙攣、意識障害などを伴う重篤な合併症 |
運動負荷試験 | 階段や自転車を用い、心臓に負担をかけたあとで心電図を測定する |
H2レセプター | 胃の壁細胞にあるヒスタミン受容体で、胃酸の分泌を促す。胃潰瘍ではこの受容体 を遮断するH2ブロッカーという薬物が使われる。 |
疫学 | 病気や健康障害の状況などを調査・研究し予防対策を確立する学問 |
エキス剤 | 生薬の抽出液を更に濃縮したもの |
SP | strip package:医薬品の変質・劣化を防止するためプラスチックやアルミラミネート材 などで被い封入したもの |
X-P | X-ray photography:X線写真 |
エッセンシャル ドラッグ |
WHOが選んだ治療上不可欠な医薬品 |
エマルジョン | emulsion:乳剤 |
LD50 | 50%lethal dose:急性毒性試験で、当該動物の50%が死亡する薬用量 |
円形顔貌 | 副腎皮質ホルモン剤による副作用のひとつで顔が丸く膨らむ。(類)ムーンフェイス |
エンザイム | enzyme:酵素 |
炎症 | 発熱、発赤、浮腫、疼痛などを伴う生体の防衛反応 |
エンドルフィン | 脳や脳脊髄液に確認される物質で、モルヒネ様の鎮痛作用を持つ |
延命医療 | 治療の可能性のない末期患者に対して、生命の維持だけを目的に施す医療 |
延命装置 | 輸液や呼吸装置、各種モニターなど、生命の維持に用いる装置 |
塩類下剤 | 塩類を主成分とする下剤 |
オイントメント | ointment:軟膏 |
悪阻(おそ) | つわり |
OTC | over the counter:大衆薬、一般薬 |
ODP | one dose package:1回分服用量を1包づつに調剤する |
オーファンドラッグ | 採算が取れないため製薬会社が開発・製造しない希少疾患の治療薬。近年になって 許認可を優先するなど、国の支援策がとられるようになった。 |
オーラル | oral:経口、内服 |
温湯 | 日本薬局方の規定では温度60〜70℃の水とされている |
【か〜こ】 | |
介護サービ ス | 在宅の病人、障害者、老人を対象とした福祉サービスで、公的なものやボランティア、 民間による有償のサービスがある |
外毒素 | 細菌が産生して細胞外に分泌する毒素 |
外皮用薬 | 皮膚や粘膜を対象として用いられる薬剤 |
開放型病院 | 施設や機器を、地域の医師が自由に利用できる比較的大きな病院 |
界面活性剤 | 少量で液体の表面張力を低下させる物質。洗剤、乳化剤など |
外用薬 | 皮膚、体表に近い粘膜に用いる薬剤。軟膏、スプレー、トローチ、点眼、点鼻、坐剤など |
化学療法 | 感染症の原因菌に直接作用する化学物質を用い、殺菌・増殖を抑制し治療する。 抗生物質、合成抗菌剤、抗結核剤など |
かかりつけ薬局 | かかりつけ医師の薬剤師版で、医薬分業の流れから出てきた用語 |
苛酷試験 | 医薬品の承認申請の際、高温、高湿などの状況で品質を保てるかのデーターを要する |
加重平均値 | 薬価の決定に利用される。販売価格と購入価格の調査を経て算出される数値 |
加水分解 | 水と反応した化合物が分解する |
ガストライティス | gastritis:ドイツ語で胃炎 |
家族歴 | 両親、祖父母などの病気や死因の記録。遺伝性疾患や病気診断の資料とする |
カタル | 異物の刺激や細菌感染などで粘膜に起こる滲出性炎症 |
カチオン | 陽イオン。(反)アニオン |
喀血 | 肺または気管支から喀出される血で、鮮紅色を呈する |
活性型ビタミン | ビタミンの補酵素体。ビタミンは生体内で補酵素に転換して効果を発揮する |
カット生薬 | 使いやすいように刻んだ生薬。大きさによって粗切、中切、細切がある |
家庭麻薬 | 麻薬のコデイン類を100倍以上に薄め、一般の風邪薬に咳止めとして配合する。 強力な咳止め効果とともに、便秘の副作用を伴う |
カテーテル | 尿道、気道、食道などの体腔から体液を導きだす管 |
カプセル | 粉末、顆粒、液状の薬物をゼラチンで封入したもの。軟カプセル、硬カプセルがある |
カルシウム拮抗剤 | 筋肉細胞のカルシウムの機構に作用し、血管を拡張したり、心筋の痙攣を抑える。 高血圧症、狭心症の治療薬など |
感覚器官用薬 | 主に視覚、聴覚、嗅覚関係の病気に用いる薬 |
冠拡張薬 | 心臓に酸素や栄養を供給する冠動脈を拡張させる。狭心症、心筋梗塞治療薬 |
間歇投与 | 抗がん剤などの副作用を防ぐため、一定の休薬期間をおきながら投与する |
感受性菌 | 化学療法剤に対する耐性がなく、薬効を受けやすい菌 |
感染 | 病原微生物が体内で増殖し病気や障害をもたらす |
含嗽剤 | うがい薬 |
カンファレンス | 臨床において患者の状態や治療法を総合的に検討する会議 |
汗疱 | 汗が原因となって手のひらや指、足の裏などにできる小さな水疱 |
γGTP | アミノ酸代謝に関係する酵素。アルコールの摂取で敏感に反応する |
管理薬剤師 | 医薬品製造、販売業、薬局などにおいて、薬事にかんする業務全般を管理する |
緩和ケア | 末期患者が安らかな終末を迎えられるように心身両面に渡って看護する医療 |
既往歴 | 過去に罹ったことのある病気や治療の履歴 |
基幹病院 | 大規模で設備も整い、地域のなかで中心となって高度な医療を提供する |
基剤 | 軟膏、坐薬などで、有効成分ではなく形状の基となる薬剤 |
基準薬局 | 薬局のレベルアップを図るため薬剤師会が自主基準を定め、認定された薬局 |
基礎食品 | ヒトが毎日必要とする栄養素。 |
基礎代謝 | 絶対安静時でも消費するエネルギー量で、成人で約1200〜1400カロリー |
拮抗作用 | 2種以上の薬を併用し、一方または双方の薬効が減弱したり消失したりする |
偽薬 | 医薬品の臨床試験で、暗示効果を排除するために用いる薬理作用のない薬 |
急性毒性 | 薬物を一回または短期間に用いたときみられる有害な作用 |
QOL | quality of life:生活の質。治療にたいする患者の満足度や生活状態 |
協力作用 | 複数の薬物を併用したとき、各々の薬物の作用が協力的に増強される |
局方品 | 日本薬局方に収載された医薬品 |
禁忌症 | ある薬物を投薬することで症状を悪化させる病気 |
菌交代現象 | 抗生物質などの連用により、目的の菌が死滅し他の菌が勢力を拡大することで 新たな感染症を引き起こす |
禁断症状 | 麻薬中毒などで、使用を中止するとき起こる激しい精神的かつ身体的症状 |
駆風薬 | 腸内の異常なガス発生を防止し、腸の蠕動を促す。芳香性健胃薬 |
苦味健胃薬 | 苦味のある薬物で唾液や胃液の分泌を促す |
クリニカル ファーマシ |
cliniccal pharmacy:臨床薬学 |
グルカゴン | 膵臓のランゲルハンス島α細胞から分泌され血糖を上げる。(反)インシュリン |
グルコース | ブドウ糖 |
ケア | care:看護、保護、注意 |
経過措置品目 | 薬価基準から削除されたもので、1年間かぎりは保険の適用が為される |
頸肩腕症候群 | 首筋、肩、腕にかけて疼痛、麻痺などの見られる病状 |
経腸栄養剤 | チューブを用いて腸管内に注入する栄養成分 |
稽留熱 | 1日を通して体温差が1℃以下しかない高熱状態 |
劇物 | 毒物より毒性は少ないが、作用の激しい物質で医薬品ではないもの |
劇薬 | 劇性が強いものとして厚生労働大臣が指定した医薬品 |
下剤 | 腸に刺激を与えたり便を軟化させ排便を促す薬。(類)瀉下剤 |
血液製剤 | ヒトの血液を原料として製造された各種薬剤 |
血管拡張剤 | 冠血管や末梢血管を拡張させ、血圧を下げたり血流を増加させる |
血管強化剤 | 毛細血管の抵抗性を高め、皮膚溢血を防止する。ルチン、ビタミンC |
血管収縮剤 | 血管を収縮させることで血圧を上げたり、局所の充血を取り除く |
血清肝炎 | 病原ウイルスに汚染された血液の輸血や汚染された注射器から感染 |
血栓 | 血液が凝固し血管内に詰まり、血流が遮断される |
血中濃度 | 内服、注射などで投与された薬物が血液中で示す濃度 |
原因療法 | 病気の原因となるものに直接作用し、排除、駆逐する。化学療法など |
減感作 | アレルギー疾患などで、薄めたアレルゲンを頻回に注射し徐々に抗体をつくる |
嫌気性菌 | 無酸素状態でも増殖する細菌 |
健康食品 | 明確な定義はないが、食品と医薬品の狭間にあって健康を期待する商品 |
研和 | 薬物を細かくしたり、それを混合し調剤する |
降圧剤 | 高血圧症に対して血圧を下げるための薬物 |
降圧利尿剤 | 降圧剤のなかで、利尿を図り血圧を緩和に下げる |
光学的活性 | 化学式は同一でも、偏光による構造特性が異なり、薬理活性にも違いが見られる |
硬カプセル | ゼラチン製の硬いカプセルで蓋をするようにふたつ合わせる |
交感神経 | 副交感神経とともに自律神経系をコントロールする |
好気性菌 | 発育増殖のため空気中の酸素を必要とする菌 |
抗菌スペクトル | 抗生物質など使用するときの簡便のため、適応する病原菌を一覧表にしたもの |
抗原 | 生体に異物が入ることで抗体を産生するとき、そのもとになった物質 |
抗原抗体反応 | 抗原と抗体の間で生じる特異反応。(類)免疫反応 |
抗コリン剤 | アセチルコリンに拮抗することで、胃液の分泌や痙攣を抑える |
交叉耐性 | ある薬物に耐性を持った細菌は、構造など類似の薬物にも耐性を示す |
向精神薬 | 精神機能に作用する薬 |
抗生物質 | 微生物が作り出す化学物質で、他の微生物などの発育、増殖を阻止、抑制する |
酵素誘導 | 繰り返し薬物を用いると、薬物代謝酵素が活性化し薬効が低下する |
抗毒素血清 | ある毒素を人以外の動物に注射し、免疫性を獲得した血清 |
更年期障害 | 女性の閉経前後に起こる内分泌や自律神経の障害で、精神の不安定を伴うことが ある。近年では男性の更年期障害として前立腺関連の疾患をいうことがある |
後発医薬品 | 新薬の特許期間の終了後に承認される同種同効の医薬品。(類)ゾロ品、ジェネリック |
抗ヒスタミン剤 | アレルギーを引き起こすヒスタミンに拮抗的に働き症状を緩和する |
国際単位(IU) | ビタミン、ホルモン、抗生物質などに国際的に決められる単位 |
固形注射剤 | 化学的に不安定な注射薬を乾燥保存し、用事溶解したり懸濁させて用いる |
コストベネフィット | 投入した費用に対して得られた利益や効果 |
個体差 | 一定量の薬物を用いたとき、その薬物に対する個々人の反応の差 |
骨粗鬆症 | 加齢により骨量や密度が低下し、脆く折れやすくなったり曲がったりする |
コホート研究 | ある特性や因子をもつ集団の疾病や死亡の調査をする疫学研究 |
コ・メディカル | co-medical:医師、看護師以外の医療スタッフ。(類)パラ・メディカル |
コロイド | 細かい粒子が他の物質中に均等に分散している状態 |
コントローラー | 新薬の二重盲検法で、治験実施者とは別に第3者的立場で統括する責任者 |
コンプライアンス | 患者が薬を指示どうりに用いること |
【さ〜そ】 | |
サイアザイド | 穏やかな作用の利尿剤で高血圧の治療に繁用される |
催奇形性 | 薬物が胎児に影響を及ぼし、奇形を発現する。 |
剤形 | 医薬品の最終的な投与形態。散剤、カプセル剤、錠剤、注射剤など |
最小殺菌濃度 | 抗生物質などの検定で、細菌を死滅させうる最小濃度 |
最小阻止濃度 | 抗生物質などの検定で、発育阻止効果のある最小濃度 |
最小致死量 | LFD(least fatal dose):実験動物を殺すのに要する薬物の最小量 |
再生医療 | 皮膚や軟骨などヒトの組織や臓器の細胞を培養し育て、医療に応用する |
再生不良性貧血 | 骨髓の造血機能が低下し赤血球、白血球、血小板が著しく減少する。抵抗力が 落ち、各種臓器の機能障害も起こる |
催吐剤 | 嘔吐を促し、毒物の排除などを図るため用いる。(反)鎮吐剤 |
催乳剤 | 母乳の分泌を促す |
再販 | 再販価格維持契約の略。製薬会社が自社製品の値崩れを防ぐため卸、小売に価格 を維持させる |
再評価 | 医薬品が市販された後、効能、効果、安全性などを再度評価する薬事法の制度 |
坐骨神経痛 | 骨や靱帯の老化や異常により、腰椎から出る神経が圧迫され痛みとなる |
茶剤 | 生薬など、一種また数種混合したものを浸出、煎出する |
坐剤 | 医薬品を基剤に均等に混和し、一定の形に仕上げたあと、肛門や腟に適用する |
擦剤 | 液状、泥状の外用剤で患部に擦り込んで用いる。(類)リニメント剤 |
サプリメント | 栄養補助食品 |
サポニン | 植物中に含まれる成分で、石鹸のように泡立つ。界面活性作用、溶血作用などがある |
サルファ剤 | 化学療法剤の一つで、抗生物質登場以前は化膿性疾患や感染症治療の主役であった |
三環系抗うつ剤 | 三つの環状構造を持つ抗うつ剤。開発も早く、効果も優れているが抗コリン作用による 副作用も出やすく、相互作用にも注意を要する |
散瞳剤 | 眼底検査、虹彩炎の治療のため瞳孔を拡大させる |
ジェネリック薬 | 新薬の特許期間の終了後に承認される同種同効の医薬品。(反)ブランド薬 |
JP | pharmacopeia of japan:日本薬局方の略 |
GMP | good manufacturing practice:医薬品の製造管理、品質管理に関する基準 |
GLP | good laboratory practice:医薬品の安全性試験の実施に関する基準 |
自家中毒 | 臓器機能の障害などで、自己の体内で代謝された物質中に毒性のものが発生し 中毒を起こす |
弛緩期血圧 | 心臓が弛緩したときの血圧値。(類)最小血圧、最低血圧 |
弛緩性便秘 | 繊維質の少ない食事や運動不足、不規則な排便習慣によって起こり、多くの便秘が このタイプになる |
子宮内膜症 | 子宮内膜が本来あるべき部位以外のところで異常に増殖する |
刺激伝導系 | 心房と心室が交互に規則正しい運動を維持するための刺激を伝える組織系 |
持続性薬剤 | 体内で長時間薬効が続くように工夫された薬剤 |
脂質代謝改善剤 | 動脈硬化の原因となる脂質代謝異常を改善する。(類)抗脂血症剤 |
止瀉薬 | 下痢を止める薬。(類)整腸薬 |
視床下部 | 間脳の一部にあり、自律神経の機能をコントロールする中枢 |
自然治癒 | 生体には恒常性を保つ機能が備わっており、異常状態が発生すればやがて正常に 復帰させる。 |
弛張熱 | 1日の体温差が1℃以上ある高熱 |
室温 | 日本薬局方の規定では、1〜30℃の範囲 |
実験薬理学 | 動物実験を基礎とした薬理学の研究 |
浸潤麻酔 | 手術部位の周囲に皮内、皮下の注射をして局所の知覚を鈍麻させる |
指定医薬品 | 薬種商が販売、貯蔵、陳列してはならない医薬品 |
自動免疫 | 病気にかかった後、その病原体の免疫ができる。(類)能動免疫 |
死の四重奏 | 高血圧・高血糖・高脂血・肥満 |
支払基金 | 社会保険診療報酬支払基金の略 |
嗜癖 | 薬の連用による中毒症状で、薬の耐性が上がり、精神的かつ身体的依存が生じる (類)耽溺 |
社会的入院 | 治療の必要があってする入院ではなく、家庭や社会の状況や事情による入院 |
試薬 | 医薬品の定性・定量分析や診断のための検査に用いられる薬品 |
弱毒化ワクチン | 毒性の弱い変異株をつくり、これを培養して製造する |
若年性高血圧症 | 40歳以下の人にみられ、遺伝的体質によるものが多い |
瀉血 | うっ血、浮腫、心臓などの治療のため患者の血液(約50〜100ml)を抜く |
習慣作用 | 薬の連用により、効果が低下し増量の必要が生じる |
習慣性医薬品 | 催眠剤など。「注意、習慣性あり」の表示が為される |
収斂剤 | 皮膚や粘膜のたんぱく質と結合して被膜を形成し、局所をひきしめて保護したり滲出液 の分泌を抑えたりする |
周産期 | 分娩前後の時期 |
収縮期血圧 | 心臓が収縮したときの血圧値。(類)最大血圧、最高血圧 |
自由診療 | 健康保険などの社会保険を利用せず自費で診療を受ける |
終末感染 | 重篤な基礎疾患を持つ患者で、末期に起こる感染症 |
重量偏差 | 医薬品製造時の品質管理に於いて、一定数の錠剤の平均重量と個々の重量の差を 一定範囲内に定める |
ジュネーブ宣言 | 世界医師会が1948年に採択した「医の倫理」 |
受容体 | 刺激を受け入れる細胞の活性部。(類)レセプター |
腫瘍マーカー | 健康状態の時にはほとんど見られない微量物質で、腫瘍によって合成される |
循環器官用薬 | 心臓、血管系疾患に用いる。血液そのものや造血臓器系は含まない |
昇圧剤 | 血管運動神経末端を興奮させて血圧を上昇させる |
消炎酵素剤 | 蛋白分解酵素を成分とし、炎症部の細菌や壊れた細胞を分解し代謝を改善する |
常温 | 日本薬局方の規定では、15〜25℃の範囲 |
消化器官用薬 | 胃腸薬。消化管や消化液を分泌する付属器官の機能を促進する |
消化酵素剤 | 炭水化物、蛋白質、脂肪など食物の消化を助けるための酵素 |
消化性潰瘍 | 胃潰瘍、十二指腸潰瘍などは消化管の粘膜が不安定になり、自らの消化液で潰瘍を 発生させる |
滋養強壮剤 | 栄養補給、体力増強、体質改善などを目的とした薬 |
症候群 | ある疾患に現れる幾つかの症状を一括していう |
錠剤 | 医薬品を一定の形状に圧縮したもの。糖衣錠、コーティング錠、発泡錠など |
脂溶性ビタミン | 脂肪に溶ける性質を持つビタミン類。A、D、E、Kなど |
小発作 | てんかん発作で、瞬間的な意識消失が頻回に出現する |
静脈瘤 | 静脈への圧迫、閉鎖により血流が滞り、静脈が異常にふくれ瘤状になる |
生薬 | 動植物や鉱物など天然の資源を乾燥、加工し薬として利用する |
職業がん | アスファルト、アスベスト、塩ビ工場、原子力施設など発癌物質に関わる職場に長年 従事した人に発生する |
褥創(じょくそう) | 床ずれ |
食餌療法 | 糖尿病、痛風など食生活と関連の深い疾患に対して行う食事献立療法 |
食中毒 | 食物に混入した細菌やその毒素によって起こる急激な健康障害 |
触媒 | 自らは変化しないが、その存在により他の化学反応を促進する |
食品添加物 | 食品の加工、保存の目的で添加する |
ショック | 急激な血圧低下により起こる循環障害や心不全などの重篤な症状 |
徐放性製剤 | 錠剤、カプセル剤などで薬効を長時間持続させるため、主薬の放出速度・量に工夫が なされている |
処方せん | 医師が患者に投与する医薬品の指示文書 |
徐脈 | 1分間に60程度の脈拍数が、それ以下に減少する |
自律神経系 | 代謝、循環などの生命活動を無意識にコントロールする神経。交感神経、副交感神経が 拮抗、協力し行う |
自律神経剤 | 交感神経、副交感神経に対し、興奮、抑制、遮断などのメカニズムで作用する薬 |
自律神経失調症 | 自律神経の調節異常で動悸、息切れ、のぼせ、腹痛など様々な症状を呈する |
痔瘻 | 肛門周囲炎により膿瘍を生じ、やがて直腸と皮膚の間に管状の穴が開く |
シロップ剤 | 薬物に糖類や甘味料、香料、着色料を加え服みやすくし、主に小児に用いる |
心気症 | 健康を気遣い、わずかな体調の変化にも病気と思い込み悩む。(類)健康病 |
真菌 | カビの学名。水虫、タムシ、カンジダ、白鮮など |
心筋梗塞 | 狭心症が進み冠動脈が血栓などで閉塞し、心筋に壊死が起こる |
神経症 | 精神的な原因で発生する心身の不調。神経衰弱、強迫神経症、ヒステリー (類)ノイローゼ |
神経痛 | 痛みを主な症状とする末梢神経障害 |
神経ブロック | 局所麻酔剤などを神経に注射し、神経の作用を中断する |
人工心肺 | 心臓手術のとき肺と心臓の機能を肩代わりさせる装置 |
人工透析 | 機能の落ちた腎臓に代わって血液を浄化する装置 |
人工冬眠法 | 薬剤を用いて体温を低下させ、麻酔を行う。出血が少ないなどの利点がある |
進行麻痺 | 梅毒感染後、10年以上潜伏した病原菌により起こる脳炎や脳障害 |
浸剤 | 生薬に精製水を加え15分浸し、熱精製水を注ぎ、数回かき混ぜ5分加熱し、冷後 布でこして得た液剤 |
心室細動 | 心臓下部の心室が一部分ずつ収縮する |
侵襲 | 疾病の始まり、病原菌の体内への侵入、襲撃 |
心身症 | 精神的な原因で起こる身体の病気 |
新生児 | 生後2週間までの乳児 |
真性糖尿病 | インシュリンの欠乏によって起こる。(類)島性糖尿病、T型糖尿病 |
腎性浮腫 | 腎炎、ネフローゼなど腎臓の水分排出障害により起こる |
振戦 | 手足、まぶた、舌などのふるえ。パーキンソン氏病などにみられる |
心臓浮腫 | 弁膜症、心筋障害などによる心不全に伴うむくみ |
靱帯 | 内臓、骨などを連結、保持する硬質で帯状の繊維 |
新陳代謝 | 生体が生命を維持するうえで、外界から摂取した物質を分解、合成、同化しエネルギー や老廃物とし体外へ排出するまでの化学変化。(類)物質代謝、代謝 |
心的外傷後 ストレス障害 |
PTSD:災害、事件による心の傷が原因となり、気分の変動や緊張、記憶や感情の 鈍麻などを招く。1ヶ月以内に起こるものは「急性ストレス障害」 |
シンドローム | syndrome:症候群 |
心拍出量 | 1分間に心臓から拍出される血液量。安静時で5リットルくらい |
心不全 | 心臓の機能が全体的に低下し、肺や全身に必要量の血液を送り出せない |
蕁麻疹 | アレルギー性の皮膚疾患で斑点、浮腫を伴い急激な痒みがある |
再審査制度 | 医薬品の承認後も使用成績の調査を継続し、6年後に安全性の再確認を行う |
診療所 | 入院施設を持たないか、あっても19床以下の医院、歯科医院 |
随意筋 | 骨格に付随する筋肉で、意識のままに収縮、運動が可能。(類)横紋筋、骨格筋 |
錐体外路系 | 筋の緊張、身体の平衡などを無意識に調節する運動神経 |
垂直感染 | 胎盤を通して妊婦から胎児に病原菌が感染する。(類)体内感染 |
スイッチOTC | 医療用としてのみ使われていた医薬品を含有する一般用医薬品 |
睡眠時無呼吸 症候群 |
睡眠時に一過性の無呼吸状態が頻回に起こる。脳梗塞や心不全の原因となり 睡眠中の突然死につながる |
睡眠誘導剤 | 中枢に作用し自律神経や知覚の刺激を遮断することで睡眠をもたらす |
水溶性ビタミン | 水に溶けやすいビタミン類。B1、B2、B6、B12、C、ニコチン酸アミド、葉酸など |
スクリーニング | screening:新薬開発で有用性のある薬物を選別する |
スティーブン・ジョ ンソン症候群 |
市販のかぜ薬、解熱鎮痛薬などで全身がやけどのような状態になる副作用 |
ステージ | stage:病期 |
ステロイド | 化学構造上、ステロイド核を持つ物質。一般には副腎皮質ホルモンを指すことが多い |
ストレス | 寒冷、外傷、疾病、精神的緊張などの原因で体内に起こる非特異的な防御反応 |
ストロフルス | 蕁麻疹様苔癬で小児に多く見られる皮膚病 |
スロー・ウイルス | 長い潜伏期を持つウイルス。(類)遅延型ウイルス |
生化学 | 生命現象を化学的手法で研究、解明する |
生活習慣病 | 食、運動、養生などの生活習慣が発病、進行に関与する疾病群。(類)成人病 |
生活反応 | 生存中でなければ見られない体の反応 |
制癌剤 | 悪性腫瘍の増殖抑制、治療に用いられる薬剤 |
静菌作用 | 病原体の発育を抑制する |
生検 | 病変の疑いがある組織を摘出し、病理学的に検査する |
生合成 | 生体内で有機物の合成を行う |
制酸剤 | 胃液の酸度を調節し、胃酸過多や潰瘍を治療 |
精神安定剤 | 感情の高ぶりや緊張、不安を緩和する。(類)トランキライザー |
精神神経賦活薬 | 抑うつ状態を緩和し、抑制された機能を高める |
精神神経用薬 | てんかんを除く精神病や精神神経障害に用いる薬 |
精神的依存性 | 習慣性のある薬物の連用によってその薬物に対する欲求が強まる。(類)習慣性 |
精神分裂病 | 精神障害のひとつで病因は不明。多くは青年期に発病し、感情の鈍麻、自閉症状 意志の減退、奇妙な行動、幻覚、妄想などを示す。病名に偏見が生じるとのことで 統合失調症に変更された |
精製水 | イオン交換樹脂を用いて製造した水 |
制度品 | 値崩れ防止のため、小売をグループ化し契約によりグループ店だけに卸す商品 |
生物学的製剤 | ワクチン、治療血清、抗毒素、血液製剤、診断用抗原など |
成分献血 | 献血者の血液の血小板と血漿だけを採って、残りの赤血球などは献血者の体に戻す |
性ホルモン | 性腺から分泌される。男性ホルモン、黄体ホルモン、卵胞ホルモンなど |
生理学 | 体の器官の作用、機能を研究 |
生理食塩液 | 0.9%塩化ナトリウム液で血液と浸透圧が等しい |
前癌状態 | 現在ガンではないがガンへと移行しやすい病変。肝硬変、乳腺症、ポリープなど |
咳中枢抑制剤 | 延髄の咳中枢を抑制することで咳を止める。 |
舌下錠 | 舌下部で溶解させ、口腔粘膜から速やかに吸収させる。ニトログリセリン錠など |
赤血球沈降速度 | 血液に凝固防止剤を添加しガラス管に立て、一定時間に赤血球が沈んだあとの上澄 の血漿の高さを測定。結核などの診断に用いる。(類)血沈 |
摂子(せし) | ピンセット |
接触性皮膚炎 | 周囲の物質と接触することで発症する皮膚炎。(類)かぶれ |
セファロスポリン | 広範囲の抗菌作用を有する抗生物質。 |
セルフ・メディケー ション |
軽医療または医師の指示によらない自己療法 |
遷延性 | 病気の治癒が長引いた急性と慢性の中間状態 |
潜血 | 肉眼で確認できないが顕微鏡などでは判別ができる出血で、糞便中のものを言う ことが多い |
煎剤 | 生薬に精製水を加え、約30分間加熱し煎じた後、温かいうちに布でこして得た液剤 |
穿刺 | 治療や検査のため注射針などで体に穴を開け体液を採る |
染色体 | 細胞核の分裂のときに現れる糸状の小体。遺伝や性の決定に重要な働きをする |
栓塞 | 血中の遊離物質が血管壁に付着し、血管をふさぐ |
喘息 | ひどい咳が急に出て呼吸困難を起こす |
疝痛 | 発作性で間歇的に襲う激しい腹痛 |
蠕動 | 食物をゆっくり送るための消化管運動 |
腺熱 | ウイルス様病原体の感染によって起こり、高熱、頭痛、咳、リンパ節腫脹、白血球 増加などをともなう |
腺病質 | 小児に見られる体質で、体力体格虚弱、胸膈扁平、貧血、頚腺腫脹など |
喘鳴 | 気道に痰などが絡み呼吸のたびにゼイゼイと雑音を発する |
譫妄(せんもう) | 錯覚、妄想などの意識障害 |
前立腺 | 尿道を囲む男性生殖器の一部で精子の運動を促す |
前臨床試験 | 臨床試験に先立って、動物、細菌などを用いて行われる薬理試験 |
素因 | ある病気にかかりやすい体の素質 |
躁うつ病 | 内因性の精神病で興奮と抑制状態が交互に周期的に現れる |
造影剤 | X線が透過しにくい性質を利用し、臓器や血管に注入後撮影する検査薬 |
相加作用 | 2種以上の薬を併用したとき、それぞれの効果の和と同様の作用を発揮する |
臓器製剤 | 動物の膵臓、肝臓、副腎などの臓器やその有効成分を原料とする薬剤 |
造血剤 | 赤血球を増加させる。鉄剤、コバルト、B12、葉酸などの貧血治療剤 |
総合アミノ酸製剤 | 蛋白質の補給を目的とし、必須アミノ酸を配合 |
総合胃腸薬 | 胃腸疾患に広く適応するように健胃・消化・制酸・整腸剤などを配合 |
総合卸 | 多数のメーカーの医療用、一般用両方の医薬品を取り扱う卸 |
総合感冒剤 | 感冒の症状に広く適応するように解熱・鎮痛・鎮咳・去痰剤などを配合 |
総合ビタミン剤 | 多種類のビタミンを配合した内服、注射などの薬剤 |
相互作用 | 2種以上の薬を併用した場合、その効果が増強又は減弱する |
創傷 | 外傷による体の組織や臓器の損傷。切創、刺創、割創、挫創、列創、銃創など |
相乗作用 | 2種以上の薬を併用した場合、それぞれ別々に投与したときより強い作用が発現する |
総蛋白 | 血液中のアルブミンとグロブリンの和 |
相補作用 | 他の薬物を配合し主薬にない作用を補う |
素錠 | 糖衣やコーティングを施す前の錠剤。(類)裸錠 |
卒中 | 血管障害による発作的な意識不明や昏睡。脳卒中、心卒中、肺卒中など |
ゾロ新 | すでに市販されている医薬品に少し改良を加えただけの新薬 |
【た〜と】 | |
第1相試験 | 臨床試験の最初に行うヒトへの試験で、通例、健康な志願者について、呼吸、排泄 代謝、毒性などの薬理作用をみる |
体外循環 | 心臓や腎臓の手術の際、人工心肺や人工腎臓などの装置で体外に血液を誘導し 酸素呼吸や物質代謝など行ったあと、再び体内にもどす |
第3世代 抗生物質 |
セフェム系抗生物質のことで、第2世代よりさらに強力な抗菌作用を持つ |
胎児性患者 | 母体内に蓄積する有害物質に胎盤などを通して犯され先天的に障害を持つ。水俣病 カネミ油症など |
代謝拮抗剤 | がんの代謝物質に似た物質を代謝過程に作用させ増殖を阻止する |
代謝性医薬品 | 代謝機能の回復、増進を図る。ビタミン・滋養強壮剤など |
大衆薬 | 一般用医薬品。(類)OTC薬 |
対症投薬 | 患者の訴える症状を聞いてそれに対応する薬を選び投薬 |
対症療法 | 病気に伴う症状を改善する治療法。(反)原因療法 |
耐性 | 化学療法剤や抗生物質の連用で病原菌に抵抗力がつく |
代替調剤 | 処方箋の多くは商品名が記載され、同一成分でも銘柄を変更して調剤してはならな いが、一般名で記載された医薬品については薬剤師の判断で銘柄を選択できる |
第2世代 抗生物質 |
第一世代はグラム陽性球菌や大腸菌に有効だが、第二世代は緑膿菌以外のグラム 陽性桿菌に有効 |
第2相試験 | 前臨床試験、第1相試験の結果に基づき、少数の患者について薬物の投与量や 治療効果を試験検討する |
第2薬局 | 病院や診療所と経営本体が同一の薬局。1994年の法改正以降は認められなくなった |
第8脳神経障害 | ストレプトマイシンなどの抗生物質の副作用により内耳神経が障害され、めまいや難聴 が起こる |
大発作 | 急に意識を喪失し倒れ、全身の痙攣を起こすてんかんの発作 |
対面販売 | 店頭で店員が客に対し、直接応対しながら販売する |
耐量 | 薬物の極量を越えた使用で、危険な中毒を起こすが死は免れる最大量 |
大量療法 | ある薬物の通常量を大きく越えて投与し、いままでの適応症になかった病気に応用 |
他覚症状 | 自分では意識しないが、他人が見てわかる |
タキフィラキシー | 薬物を一定時間内に反復投与し、効果が落ちたり消失する。(類)速成耐性 |
多層錠 | 各薬品を幾層かに重ねて製造 |
脱感作 | アレルギー疾患などで、アレルゲンを微量から徐々に注射し患者の抵抗力を高めていく |
脱法ドラッグ | ネットなどで、多幸感や快感が高まるとして無秩序に流通し、乱用される薬物 |
脱落症状 | 器官の一部または全部を除去したことで起こる症状。(類)欠損症状 |
他動免疫 | 抗毒素血清などを注入し、生体に一時的に免疫をつくる |
多糖類 | 2分子以上の単糖類が結合した炭水化物。デンプン、セルロースなど |
WHO | world health organization:世界保健機構 |
ターミナルケア | 末期医療 |
タール色素 | 医薬品に使用される11種の合成色素 |
胆汁 | 肝臓の細胞から分泌され胆管を通って腸で脂質の消化吸収を助ける |
炭水化物 | 炭素、水素、酸素からなる化合物。糖類、デンプンなどヒトのエネルギー源 |
男性ホルモン | 精巣間質細胞から分泌されるホルモンで男性生殖器の発達と二次性徴を発現させる |
胆石 | 胆嚢、胆管内にできた石で組成によりコレステロール系とビリルビン系に分類 |
耽溺 | ある薬物の連用により精神的、身体的依存性が生じ急性または慢性の中毒を起こす |
丹毒 | 皮膚や粘膜の外傷部から侵入した連鎖球菌による急性炎症。患部が発赤、腫脹 し全身に広がり水疱を形成し壊死を起こす |
蛋白結合率 | 薬物が血漿中のアルブミン(蛋白質)と結合する率 |
蛋白質 | 体の細胞を構成する主成分で、炭素、水素、酸素、窒素の化合物 |
蛋白質分解酵素 | 蛋白質をアミノ酸に加水分解する酵素 |
蛋白同化 ステロイド |
男性ホルモンの蛋白同化作用を促進する合成ステロイド剤 |
蛋白尿 | 腎機能の障害により尿中に血清アルブミン・グロブリン、フィブリノーゲンなど検出する |
ダンピング症候群 | 胃切除後の患者で食物が直接腸へいくため、腸が異常に拡張して起こる。悪心、嘔吐 動悸、発汗などを伴う |
チアノーゼ | 血液の供給不足や酸化ヘモグロビンの減少により皮膚や粘膜が紫色になる |
チェイン・ ストークス呼吸 |
無呼吸状態が数秒続き、次第に深い呼吸に変わり息が荒くなり、再び静かな呼吸に もどる状態を周期的に繰りかえす |
蓄積作用 | 代謝、排泄が緩慢な薬物を連続投与すると体内濃度が上昇し作用が増強する。 そのため大量投与したときと同様の中毒症状を呈する |
治験薬 | 動物実験などの前臨床試験を終え、次に薬効、安全性、投与量などの臨床研究の 目的で被験者(ヒト)に用いる薬 |
遅効性作用 | 薬物を用いたとき、数時間、数日後に薬効が現れる。ビタミン、ホルモン剤など (類)遷延作用 |
知歯周囲炎 | 親知らず |
チュアブル剤 | 幼児や嚥下困難な人が噛み砕いて飲み込む錠剤 |
中間宿主 | ヒトや動物に病原菌や寄生虫を媒介する動物 |
注射用粉末 | 抗生物質など不安定な薬品は、粉末の状態でアンプルに封入し、用時注射用蒸留水 などで溶解する |
中心静脈栄養 | 消化管を経由せずに栄養物を直接静脈内に注入する。血栓の発生を避けるため末梢 血管ではなく、中心静脈を用いる |
虫垂炎 | (類)盲腸炎、虫垂突起炎 |
中枢神経系 | 脳と背髄をいい、神経系全体を統括する。(反)末梢神経系 |
中性脂肪 | 皮下脂肪の主成分で、これが増加すると糖尿病や動脈硬化の原因になる |
注腸 | 薬液を直腸内に注入 |
中毒疹 | 食物や薬物の中毒による皮膚疾患 |
中毒量 | 薬物を服用したとき中毒症状が現れる量 |
中範囲抗生物質 | 抗菌範囲が狭域と広域抗生物質の中間程度 |
中薬 | 漢方処方に用いる生薬を中国では中薬という |
疔(ちょう) | 皮脂腺や汗腺などから化膿菌が侵入し、皮膚の深部や皮下に起こる腫れ物。(類)面疔 |
腸炎ビブリオ | 感染型の食中毒で、魚貝類の生食によって感染 |
超音波検査 | 超音波を身体の各部に当て、その反射映像で結石、胎児、腫瘍など検査する |
腸カタル | 暴飲暴食、食中毒などで起こる腸粘膜の急性炎症。嘔吐、下痢、発熱を伴う |
腸肝循環 | 肝臓から腸へ分泌された抱合型ビリルビンの一部は非抱合型ビリルビンとなり 血液中に再吸収され肝臓にもどる |
調剤 | 処方箋により、一種または一種以上の医薬品を、疾病に対応するように分量や用法 にもとづいて調合する |
稠度(ちょうど) | 軟膏、クリーム剤などの硬さや粘性、弾力性、柔軟性 |
腸捻転症 | S字結腸に起こりやすく、便秘や外部からの急激な衝撃などで腸管が捻じれる |
腸閉塞 | 外部からの圧迫や腸捻転などで、腸管の一部が塞がり激しい腹痛、吐気、便通閉止 などを引き起こし放置すれば生命に関わる |
腸溶錠 | 胃では溶けず腸へ入って始めて溶けるよう皮膜を施す。(類)エンテリック・コーティング |
直接感染 | 病原菌を持つ患者に直接接触し感染する。化膿菌、淋菌、梅毒菌など |
直接作用 | 薬物の作用が器官に直接現れる。(類)一次作用 |
直販品 | メーカーが卸を介せず直接医療機関や小売店に販売 |
治療量 | 治療に際し、期待する薬理効果を発現させる薬物の量 |
鎮暈剤 | 酔い止め薬。嘔吐中枢やCTZ(化学受容体引金帯)を抑制する |
鎮咳去痰剤 | 咳の発作を抑える薬物と痰の排出を促す薬物。各々の薬理作用は異なるが治療上 配合剤として用いることが多い |
チンキ剤 | 生薬をエタノールで抽出し製造した液剤 |
鎮痙剤 | 消化管の平滑筋の痙攣発作を抑制。アトロピン、パパベリンなど |
鎮静剤 | 大脳中枢の異常興奮をしずめる |
鎮痛剤 | 中枢神経に作用して疼痛の緩和や遮断をする |
鎮吐剤 | 嘔吐の原因となる各種の刺激を抑制する |
椎間板ヘルニア | 脊椎骨の間でクッションの役目を果たす椎間軟骨が外傷などの原因で変形し、突出 し背髄を圧迫するため疼痛が起こる |
通経剤 | 無月経、月経困難症などの治療薬 |
痛風 | 血中の尿酸が増加すると、関節などに沈着し痛みと炎症が起こる |
ツモール | tumor(ドイツ語):できもの、腫瘍 |
DI | drug information:医薬品情報 |
DNA | デオキシリボ核酸。遺伝子を構成する化学物質 |
DM | diabetes mellitus:糖尿病 |
低血圧症 | 最高血圧が100mmHg以下に低下 |
T細胞 | 細胞性免疫に関与する胸腺由来のリンパ球 |
低酸症 | 胃カタル、胃拡張などで起こりやすく、胃液の酸度が低下。(類)胃酸減少症 |
TCAサイクル | 糖質、脂質、蛋白質の代謝産物であるピルビン酸が酸化エネルギーを産生する経路 |
低体温麻酔 | 氷で体を冷やし呼吸などの活動レベルを下げ、心臓手術など行う |
低張液 | 血液より浸透圧の低い液 |
ディプレッション | depression:抑うつ、うつ病 |
低用量ピル | ステロイド系女性ホルモン(卵胞・黄体)を含有する低い用量の経口避妊薬 |
定量法 | 医薬品の組成、含有量や単位を物理的、化学的、生物学的方法で測定 |
適応外使用 | 医薬品をその適応以外の効能・効果を期待して用いる |
テストステロン | もっとも強力な作用を持つ男性ホルモン |
転移 | 病原体や腫瘍が初発の部位から他の場所に移行し、同じ病変を起こす |
電解質補液 | 体の電解質平衡を保ち、栄養補給する水溶液。塩類と糖類を配合した液を点滴 |
転帰 | 病気が進行して、決定的な状態になる。死期の近いときなど |
点耳液 | 消炎、殺菌、耳垢軟化などのため耳孔内に適用する液剤 |
伝染性肝炎 | A型肝炎ウイルスにより感染する |
伝達麻酔 | 局所麻酔の一種。背髄から出ている神経線維の周囲に麻酔薬を注射 |
点滴 | 栄養補給、輸血のため、高所の容器からチューブを通して静脈に液を滴下する |
天然着色料 | 動植物から製造する着色料。(反)合成着色料、タール系着色料 |
添付文書 | 能書。用法用量、効能効果、使用上の注意などが記載される |
糖衣錠 | 飲みやすくしたり、成分の安定化のため外側を糖類で包んだ錠剤 |
同化作用 | 生物が外から摂取した栄養物質を自らの有用な物質に作りかえる作用 |
盗汗 | 睡眠中の汗 |
凍結乾燥 | 生物学的製剤や酵素製剤などを減圧、凍結させ乾燥 |
統合失調症 | 精神障害のひとつで病因は不明。多くは青年期に発病し、感情の鈍麻、自閉症状 意志の減退、奇妙な行動、幻覚、妄想などを示す。(旧名)精神分裂病 |
糖質コルチコイド | 副腎皮質ホルモンのなかで糖代謝、抗炎症作用を有する |
透析療法 | 腎不全の際、腎の糸球体膜の代わりに透析膜を用いた装置で血液を浄化 |
糖代謝 | 糖が炭酸ガスと水に分解しエネルギーを生じる働き |
等張液 | 血液や体液と浸透圧の等しい溶液 |
糖尿病 | 膵臓のインシュリン分泌障害などで尿中に糖が異常に排泄される。動脈硬化、高血圧 白内障などを引き起こす |
動脈硬化症 | 動脈壁にコレステロールやカルシウムが沈着して硬化し血管が弾力を失う |
動脈瘤 | 動脈が局部的に拡張し瘤状になる |
東洋医学 | 日本、中国、アジアの各地で行われる伝統医学。漢方、中医、鍼灸など |
トキシシティー | toxicity:毒性 |
トキソイド | 細菌などがつくる毒素や蛇毒などをホルマリンで処理し、毒性を除き抗原性だけを 残したもの |
トキソプラズマ症 | トキソプラズマ原虫による疾患で高熱、リンパ腫脹、発疹、肺炎、脳障害を起こす |
特異体質 | ある物質や刺激に対し異常に反応する体質 |
特殊病院 | 精神病、結核などの患者を収容する病室を持つ |
毒性 | 薬物が生体に対して有害な作用を及ぼす |
毒性試験 | 医薬品の開発において安全性を確保する基礎的試験。急性・亜急性・慢性毒性試験 催奇性、発癌性、依存性などの試験 |
毒素 | 細菌や動植物により産生され、他の動物に毒作用を及ぼす物質 |
特定化学物質 | 環境汚染やヒトの健康を損なうおそれのある化学物質で、その製造、使用が法律で 規制されている。PCB、DDT、アルドリンなど |
特定機能病院 | 病床数500以上、医師は通常病院の2倍、看護師数は1.6倍などを最低基準とする |
特定疾患 | 原因も治療法も不明な難病のうち、厚生労働省が国費で研究の対象に指定 |
特定疾病 | 介護保険の給付対象となる疾病 |
特発性疾患 | 発症原因が不明な疾患 |
毒薬・劇薬 | 毒性が強く人体に危険な医薬品について、その程度に応じ毒・劇を指定 |
特例販売業 | 薬局や医薬品販売業の普及が充分でない地域で、最小限度の品目を指定して 都道府県知事が許可する医薬品販売業 |
吐血 | 食道や胃から血液を吐き出す。胃潰瘍、胃がん、食道静脈瘤によるものが多い |
ドース | dose:用量 |
ドーピング | スポーツ選手が競技能力を高めるために用いる薬物。健康上有害なため使用が禁止 されている |
塗布剤 | 医薬品を水、エタノール、グリセリン、植物油などに溶解、混和し皮膚、粘膜に塗布 する液剤 |
ドライシロップ | 主薬に糖類などを加え顆粒状にし、用時溶解しシロップ剤とする |
ドラッグ インフォメーション |
drug information:医薬品情報 |
ドラッグ インターラクション |
drug interaction:薬物相互作用 |
ドラッグ・ストアー | アメリカで発達した小売形態。調剤を始め一般薬、雑貨、化粧品、食料品など広範な 品目を扱い、飲食業を営む場合もある |
トランキライザー | 精神安定剤 |
トリプシン | 膵臓から分泌される強力な蛋白分解酵素 |
ドリンク剤 | 滋養強壮剤、ビタミン剤などの液剤 |
トレランス | tolerance:耐薬性 |
トローチ | 医薬品を一定の形状に固め、口中に含んで徐々に溶解する |
呑酸 | 胸焼け |
トンビ | 正規の店舗や倉庫など持たず、医薬品を現金で仕入れ販売する業者 |
頓服 | 医薬品の服用方法のひとつで、必要な時に一回服用する。 |
【な〜の】 | |
内因子 | 胃液中の造血因子で、食物などから供給される外因子との相互作用により造血する |
内呼吸 | 組織が血液中から酸素を取り入れ、炭酸ガスを血中に放出する。肺での外呼吸に対し て用いる用語 |
内耳炎 | 中耳深奥部の前庭、三半規管、蝸牛部が外傷や細菌感染によって炎症を起こす |
内痔核 | 上痔静脈のうっ滞、拡張により粘膜下に発生する静脈瘤。肛門下に発生するものは 外痔核という |
内服薬 | 経口的に服用し、有効成分が胃や腸管から吸収される |
内分泌 | 甲状腺、脳下垂体、副腎などのホルモンが導管を介せず直接血液やリンパ液に 沁み出る |
生ワクチン | 菌やウイルスを生きたまま弱毒化して用いる |
ナルコレプシー | 睡眠発作、嗜眠症 |
軟カプセル | ゼラチンにグリセリンを加え軟らかくしたカプセル剤 |
軟膏剤 | 油脂や樹脂など稠度を持たせた基剤に医薬品を練りこみ皮膚に塗布する外用薬 |
肉腫 | 上皮組織以外の組織に発生する悪性腫瘍。筋、骨、リンパ組織に多い |
ニコチン様作用 | ニコチンは交感神経、副交感神経を興奮させた後、麻痺させる |
二次感染 | 病原菌の感染により体力が弱っているとき、さらに他の病原菌に感染する (類)続発性感染 |
二次抗結核剤 | 最初に用いた抗結核剤に耐性が生じたとき用いる。カナマイシン、リファンピシンなど |
二次作用 | 薬物の作用の結果、その作用とは別の作用をもたらす |
二重価格表示 | 定価と売値を並べて表示する。医薬品においては禁じられている |
二重盲検法 | 薬効の客観的評価のため、治験薬と偽薬を患者にも医師にも秘匿して投与する |
日薬 | 日本薬剤師会 |
日局 | 日本薬局方 |
日本薬局方 | 医薬品のうち、特に重要かつ繁用されるものについて品質の適正を図るため国が 定めた規格書 |
乳化剤 | 乳剤の製造、安定化のための界面活性剤 |
乳剤 | 脂肪油や水に不溶性の医薬品を乳化剤を以って均等に分散、乳濁させる |
乳酸 | 激しい筋肉運動や糖の嫌気的代謝で生ずる有機酸 |
乳酸菌 | 発酵により糖類から乳酸を作る細菌で、腐敗菌の増殖を抑制し、蛋白質の異常発酵 を防ぐ |
乳腺炎 | 乳管や乳頭の損傷により化膿菌が侵入し乳腺に炎症を起こす |
乳腺症 | ホルモン異常のため乳房に硬結が生じ、月経時に痛む |
乳鉢 | 陶磁器、ガラス、鉄製の鉢で、医薬品を混合したり粉砕したりする道具 |
乳幼児突然死 症候群 |
元気だった乳幼児が睡眠中に突然死亡する疾患で、年間400〜500例が報告される |
尿素 | 蛋白質が体内で分解されてできる最終生成物 |
尿毒症 | 腎機能の不全により尿として排出されるべき物質が血中に蓄積して起こる中毒症状 |
尿崩症 | 脳下垂体や間脳の障害で起こり、多尿、多飲、口渇を主症状とする |
尿路結石 | 尿の成分が析出し、尿管、尿道、膀胱に生成する |
尿路消毒剤 | 尿路の感染症で、その病原菌の発育、増殖を阻止する |
人間ドッグ | 船舶の整備点検の際のドッグ入りに例え、人間が各種臨床検査のため入院すること |
姙娠診断薬 | 妊娠すると胎盤から絨毛性性腺刺激ホルモン(HCG)が分泌され尿中にも排出される これを検知して姙娠の有無を診断する |
姙娠中毒症 | 妊娠中、体内に生じた毒素による中毒症状。初期:悪阻、唾液分泌過多、後期: 高血圧、浮腫、蛋白尿、痙攣など |
ネフローゼ | 腎臓の糸球体の障害により、大量の蛋白質が尿中へ流出し、低たんぱく血症 高脂血症、浮腫などを起こす |
ノイローゼ | neurose:ドイツ語で神経症 |
脳圧亢進 | 脳腫瘍、脳出血、脳膜炎、外傷などで脳脊髄腔内の圧力が高まり、頭痛、嘔吐 てんかん様発作、めまい、嗜眠などの症状を伴う |
脳溢血 | 脳動脈が硬化し、脳組織内に出血を起こす。(類)脳卒中、脳出血 |
脳下垂体 | 間脳の視床下部から下方に突出している内分泌腺で、主に他の内分泌腺を刺激 するホルモンを分泌する |
脳幹 | 脳のうち大脳半球と小脳を除いた部分で、間脳、中脳、橋、延髄の総称 |
脳幹網様体 | 脳幹にあり神経細胞と神経繊維が入り交じって網目状をなしている。大脳皮質への 刺激の通路で意識の水準を保つ働きをし、睡眠に関係する |
膿胸 | 化膿菌の感染で胸膜腔内に膿が溜まる |
脳血管疾患 | 脳梗塞、脳軟化症、脳溢血など脳血管の障害によって起こる |
脳死 | 脳の機能が回復不能な状態で停止する |
脳栓塞症 | 心内膜炎、心臓弁膜症などにより血液中に遊離した血栓が脳血管に詰まる |
脳代謝機能 賦活剤 |
頭部外傷による脳障害後遺症の治療薬 |
能動輸送 | 薬物分子の生体内での移動においては、電気的で化学的な勾配に従うが、これに 逆らって移動する。(反)受動輸送 |
脳波 | 脳に流れる微弱電流を検知記録したもので、脳疾患や外傷の診断に用いる |
ノルアドレナリン | 副腎髄質や交感神経末端から放出されるアドレナリンの前駆体で、神経伝達物質と して働き、末梢血管を収縮させ血圧を上昇させる。(類)ノルエピネフリン |
【は〜ほ】 | |
バイアス | 薬効検定などで判定時の誤差、偏差となる先入観や偏見や期待 |
バイアル | ゴム栓で封をし、注射針を出し入れすることで薬品の分割使用が可能な注射用容器 |
肺壊疽 | 肺化膿症により肺が悪臭を伴う灰緑色の状態に壊死腐敗する |
肺炎 | 病原菌によって起こる肺の炎症 |
バイオアッセイ | 生物学的検定法 |
バイオ アベイラビリティ |
生物学的有用率。投与量と生体内で吸収された薬物量の割合 |
バイオプシー | 生検。生体の組織や臓器の一部を穿刺、摘出し診断 |
バイオリズム | 生物学的周期性 |
バイオワクチン | 遺伝子組換法によって製造されたワクチン |
肺気腫 | 慢性気管支炎や喘息で肺胞が弾力を失い、肺が持続的に拡張した状態 |
敗血症 | 血液、リンパ管に病原菌が侵入し、その毒素で起こる全身障害 |
配合禁忌 | 医薬品を混合するとき、化学変化を起こしたり不安定になるため配合を避ける 組み合わせ。(類)配合注意:必ずしも避けなくてよいが配合に注意する |
倍散 | 微量の薬物を秤量するとき、あらかじめ乳糖やデンプンで10倍、100倍に薄めた ものを用いる |
排出 | 代謝と排泄の総和 |
排泄 | 生物が物質代謝によって生じた老廃物や有害物質を体外に出す |
肺水腫 | 肺のうっ血で肺胞中に多量の漿液がたまり浮腫を起こす |
肺線維症 | 肺の繊維組織の異常増殖により、肺組織の硬化や萎縮を起こす |
バイタル・サイン | 生命徴候。呼吸、心音、体温など |
配置家庭薬 | 販売員が家庭を訪問し、一定の医薬品を預け、次の訪問時に使用した分の代金 を精算する。(類)置き薬 |
配糖体 | 植物に広く存在し、糖類とアルコール、フェノールなどの水酸基を持つ有機化合物が 結合したもの |
排卵誘発剤 | 排卵のない女性に排卵を起こさせる |
パイロジェン | 注射液に混入した不純物で、体内に入ると発熱の原因となる |
パーキンソン病 | 脳中枢の障害により、手足の震え、筋肉の硬直などの運動障害を起こす疾患で イギリスのパーキンソン医師により報告された |
バクテリオ ファージ |
細菌に感染し、菌体を溶解して増殖するウイルス |
白内障 | 眼球の水晶体が白濁し視力が低下する。老人性のものが多い |
白斑 | 色素異常によって皮膚に白い斑点ができる。(類)白なまず |
麦粒腫 | 眼瞼の縁の皮脂腺が化膿し発赤、腫脹。(類)ものもらい |
橋本病 | 慢性甲状腺炎の一種で、無症状のうちに甲状腺全体が腫れて固くなる |
破傷風 | 土壌中の破傷風菌が傷口から体内に入って、筋痙攣、筋硬直などを起こす |
パスタ | 泥膏。粉末剤を多量に含む油脂性の外用剤で、軟膏より硬いもの |
バセドウ病 | 甲状腺機能亢進によって甲状腺腫脹、眼球突出、心悸亢進などが起こる |
麦角アルカロイド | ライ麦に寄生する麦角菌から製造した劇薬で、子宮収縮作用がある |
バッカル | 舌下や口中で徐々に溶解させ口腔の粘膜から吸収させる。(類)舌下錠 |
発汗剤 | 皮膚汗腺の機能を亢進させ汗の発散を促す。アスピリン、葛根湯など |
発癌性物質 | 生物の組織や細胞に比較的短期間で癌を発生させる物質 |
白血病 | 造血組織の癌で、未熟な白血球が著しく増加する。進行すると肝、脾、リンパ節 肺、脳などに浸潤し死亡することが多い |
バッタ売り | 早急な換金や販売促進のための医薬品の安売り |
パッチテスト | 貼付試験。微量の薬物や抗原を皮膚に貼り付けアレルギー反応を見る |
パップ剤 | 医薬品の粉末と精油成分を泥状に練って用いる外用剤。(類)湿布剤 |
発泡錠 | 有機酸と炭酸水素ナトリウムを含有するため水に溶解すると炭酸ガスが発生する 主薬の溶解性を高め、清涼感を持たせた液剤 |
パラサイト | parasite:寄生虫 |
パラ睡眠 | 最も深い睡眠状態。(類)レム睡眠 |
パラノイア | paranoia:妄想症、偏執症 |
バリウム | 甘味をつけた硫酸バリウムの溶液で、X線撮影による胃などの造影用いる |
鍼麻酔 | 東洋医学のひとつで、鍼(ハリ)を用いて手術時の痛みを緩和、遮断する |
ハルン | harn:ドイツ語で尿 |
パロチン | 唾液腺ホルモン |
瘢痕(はんこん) | 創傷や潰瘍の治癒後、肉芽組織が繊維化。(類)ケロイド |
ハンセン病 | 癩菌による伝染病でノルウェーのハンセンにより発見された |
汎発性 | 病変部が広範囲に現れる |
晩発性 | 歳月を経た後に現れる |
繁用医薬品 | 薬価基準収載の医療用医薬品のうち病院、診療所で頻繁に使用される 700〜1500品目の薬剤 |
pH | 水素イオン濃度 |
PMS | post marketing surveillance:市販後調査 |
微温 | なまぬるい温度。日本薬局方では30〜40℃ |
比較対照試験 | 薬効判定で被検薬と類似の既存薬を同じ方法で試験し比較 |
皮下脂肪 | 皮膚の最下層と筋肉の間に蓄えられた脂肪層で外部の刺激からの保護と体温 調節の役割を果たす |
ピカ新 | 新医薬品の中でも特に独創的で有用性が高い |
皮下注射 | 少量の注射液を皮下組織に注射し、毛細血管やリンパ管から吸収させる。経口 投与の約1/2量で同様の効果が期待できる |
非観血療法 | 出血を観ないという意味から、手術によらない治療法をいう。(類)保存的療法 |
PC | ペニシリン |
BCG | 繰り返し人工培養して無害化した牛型結核菌で、結核の予防ワクチンとして用いる |
ヒスタミン | 蛋白質であるヒスチジンの分解で生じるアミノ酸でアレルギー反応や炎症に関与 |
非ステロイド系 抗炎症剤 |
ステロイド系である副腎皮質ホルモン剤の副作用を防ぐために登場した抗炎症剤 |
ビタミン | 生体を維持するために必要な微量物質で脂溶性と水溶性ビタミンに大別される |
必須アミノ酸 | 体内で合成が出来ないため食物などから摂取しなければならないアミノ酸 リジン、トリプトファン、フェニルアラニン、スレオニン、バリン、メチオニン イソロイシン、ロイシンの8種 |
必須脂肪酸 | 体内で合成が出来ないため食物などから摂取しなければならない脂肪酸 リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸の3種 |
PT | physical therapist:理学療法士 |
ppm | parts per million:100万分の意味で微量の含有量を表わす。1ppm=1mg/L |
PB商品 | プライベート・ブランドの意。流通業者が独自に企画開発した商品 |
非ピリン系 | その構造にピラゾロン環を含まない解熱鎮痛剤。アスピリン、フェナセチンなど |
腓腹筋痙攣 | こむら返り |
皮膚呼吸 | 皮膚を通して酸素を吸収する。ヒトでは0.6%を皮膚呼吸に頼っている |
皮膚刺激剤 | 皮膚に塗布し知覚を興奮させたり充血を促す。トウガラシチンキ、カンタリスなど |
皮膚掻痒症 | 皮膚に特別な病気がないにも関わらず強い痒みを生じる。主に皮膚の乾燥による ものと考えられている |
皮膚軟化剤 | いぼ、魚の目、たこなど皮膚の角質が異常に増殖したものを軟化、溶解し除去 |
飛蚊症 | 眼球のガラス体が混濁し、それによって虫やゴミが飛び交うように見える |
ヒポコンドリー | 心気症 |
非麻薬性鎮咳剤 | 麻薬性鎮咳剤の副作用である呼吸抑制、催吐、便秘などを避けるための鎮咳剤 |
肥満細胞 | 体の細胞や粘膜に分布し、侵入した抗原に対抗しヒスタミンやセロトニンなどを 放出しアレルギーや炎症の引き金役となる。(類)マストセル、肥胖細胞 |
ビュルギの法則 | 作用の似た2種類の薬物を併用すると、生体での作用点が同じ場合は相加的に 作用し、異なる場合は相乗的に作用する |
病院 | 医師や歯科医師が公衆のために医業を行う場所で、20人以上の収容施設を持つ |
病院薬局 | 医療法に基ずく構造設備を有する病院内の医薬品調剤所 |
標準温度 | 医薬品試験の基本となる温度で日本薬局方では20℃ |
標準血清 | 血液型判定時に用いる |
ひょう疽 | 手足の指に起こる皮下組織の化膿性炎症 |
表面麻酔 | 局所麻酔薬を皮膚や粘膜面に塗布、噴霧して麻酔する |
病歴 | 病症、既往症、治療および経過などを記した患者の臨床記録。(類)カルテ |
日和見感染 | 菌やウイルスに感染しても健康な状態では発病しないが、抵抗力や免疫力が落ちた ときに乗じて急に活発化する感染症 |
糜爛(びらん) | 皮膚表面がただれ漿液の滲出が見られる |
ヒーリング | healing:癒し、治癒 |
ピル | pill:丸剤又は経口避妊薬の通称 |
貧血 | 血液中の赤血球や血色素が全身的に減少した状態 |
頻尿症 | 尿を少量ずつ頻回に排出する |
頻脈 | 心拍数が1分間に100以上。(類)心悸亢進 |
ファイバー スコープ |
ガラス繊維を多数束ね、その透光性と屈曲性を利用し内視鏡に利用する |
ファインケミカル | 化学工業製品の中で多品種、少量生産で付加価値の高いもの。医薬品、農薬、 染料、試薬、食品添加物、香料など |
ファーマシー | pharmacy:薬局 |
ファローの四徴 | 先天性の心臓奇形によってチアノーゼを起こす4つの病気。肺動脈狭窄 心室中隔欠損、大動脈右方転位、右心室肥大 |
フィードバック | ある機構で、結果を原因側に戻すことで原因側を調節する |
フィブリノーゲン | 血液凝固因子の一つで、線維素性の血漿蛋白原 |
フィラリア症 | 熱帯、亜熱帯に多く蚊を媒介として糸状虫が寄生して起こる |
フィルムコート錠 | 錠剤の表面に水溶性高分子物質などの被膜を施すことで光や湿気等から主薬を 守り、服用時の苦味、臭い、刺激を防ぐ。製品としての美観も得られる |
風疹 | ウイルスによる発疹性の伝染病で小児に多いが、妊娠初期の婦人が感染することで 奇形児出産の原因になることがある |
風土病 | ある地方の地理的、気候的要因により発生する病気。マラリア、デング熱など |
フェニールケトン 尿症 |
先天性の腎代謝機能障害で、フェニールアラニンを分解する酵素が欠損し尿中に フェニールケトンが大量に排出され、精神発達遅延を起こす |
不可逆反応 | 元の状態に戻らない反応 |
負荷試験 | 臓器に一定の機能をさせた後検査を行う。ブドウ糖負荷、運動負荷など |
賦活 | 機能を活発にし活力を与える |
不活化ワクチン | 病原菌やウイルスを培養後、殺菌し免疫抗体だけを温存する。狂犬病、日本脳炎 コレラ、インフルエンザなど |
不感蒸発 | 基礎代謝の状態で約1Lの体内水分が呼気や皮膚から失われる |
副交感神経 | 自律神経系の一つで、交感神経と拮抗的に働き呼吸、消化、循環などを統括する |
副交感神経 抑制剤 |
副交感神経節の神経伝達機能を抑制する |
複効錠 | 持続性を持たせるため、溶解速度を変えて多層化した錠剤の各層に医薬品を配合 |
複合蛋白質 | アミノ酸以外の蛋白物質も含む。核蛋白、糖蛋白、色素蛋白など |
複合ビタミン剤 | 特定の疾患の治療に用いる混合ビタミン剤。B1,B2,B3の複合剤など |
副作用 | 薬物の使用時、治療目的とする作用以外に出現する不都合な作用 |
副腎 | 左右の腎臓の上部にある内分泌器官で、皮質からミネラル・糖質コルチコイド、 性ホルモンなど、髄質からはアドレナリン、ノルアドレナリンが分泌される |
副腎皮質 刺激ホルモン |
脳下垂体前葉から分泌され、副腎皮質の分泌機能を促す |
副腎皮質 オルモン |
副腎皮質から分泌される30種以上のホルモンの総称 |
腹水 | 腹腔内に液体の貯まる病態とその液。肝硬変、門脈血栓、腹膜炎などによる |
副鼻腔炎 | 鼻腔に続く骨の中にある腔内に膿が貯まる。(類)蓄膿症 |
腹部三徴候 | 胃・十二指腸潰瘍、虫垂炎、胆嚢炎。合併症を起こしやすい |
腹膜炎 | 癌、潰瘍、虫垂炎など腹腔内の病変に伴い起こる腹膜の炎症 |
服薬指導 | 薬物治療を効果的に行うため患者に対して医師や薬剤師が説明する |
賦形剤 | 主薬の量が少ない場合に形や重量を保つため添加する。乳糖、デンプンなど |
浮腫 | 皮下組織に異常に水分が貯留する。(類)水腫 |
不随意筋 | 内臓、血管など意志の支配を受けずに収縮、弛緩する筋肉 |
不整脈 | 心臓の拍動が不規則になり、脈に反映する |
普通薬 | 厚生労働大臣が指定する毒劇薬、麻薬、覚せい剤など規制を要する医薬品以外のもの |
物理療法 | 熱、電気、光線、放射線などの物理的働きを利用して行う |
不定愁訴 | 明確な器質的疾患は見られないが、様々な自覚症状を訴える |
ブドウ球菌 | 化膿性疾患の原因菌で顕微鏡下でブドウ状に集塊して見える。毒素は熱に強く 毒素型の食中毒を引き起こす |
ブドウ糖 | ブドウなど多くの果物や蜂蜜などに含まれる単糖類で、脳や体を動かすエネルギー 源として重要。穀物類の消化によってもたらされる |
舞踏病 | 錐体外路系の疾患により、顔面、手、足などに起こる急速な不随意運動 |
不飽和化合物 | 有機化合物のうち、炭素原子間に2重または3重結合を持つ |
プライマリー | 一次性、原発性 |
プライマリー ケアー |
初期治療、一般的には地域の開業医における一次医療をいう |
プラシーボ | placebo:偽薬 |
プラズマ | 血液から血球、血小板などの有形成分を取り除いたもの。(類)血漿 |
ブランド薬 | 商標名で流通する特許期間中の医薬品。(反)ジェネリック、ゾロ |
プロスタ グランディン |
組織、器官に存在する脂肪酸で多様な生理作用を有する |
プロテイン | protein:蛋白質 |
プロトコール | 治験計画書 |
プロドラッグ | それ自体は薬理活性を示さないが、生体内で代謝されて活性を示す |
プロパー | プロパガンダが語源で医薬品メーカーの学術宣伝員。現在はMRという |
プロモーター | 促進者の意から、発ガンの促進物質をいう |
分割調剤 | 長期投与の処方を2回以上に分けて調剤 |
分割販売 | 医薬品の包装を解いて、小さな単位で販売する。(類)零売 |
平滑筋 | 内臓器官などの筋肉で、筋繊維には横紋がなく付随意運動を行う |
平均余命 | ある年齢の人があと何年生きられるかを年齢別死亡率から算出したもの ゼロ歳における平均余命=平均寿命 |
平衡感覚 | 内耳の前庭器官が関与し、重力の方向に対する体の位置や姿勢を判別 |
併用禁忌 | 2種以上の薬物を同時に投与した時、相互作用で効果が減弱、消失したり害作用を 及ぼすため避けるべき組み合わせ |
ペイン・クリニック | 痛みの激しい患者の診療を専門に行う |
ベクター | 病原体を媒介する節足動物(蚊、シラミ、ダニ、ハエなど) |
ペースメーカー | 心臓の拍動が弱まったり止まったりするとき電気的刺激を与え拍動を持続させる装置 |
β受容体効果 | 交感神経のα、β作用のうち、気管支拡張、血管拡張、心拍数増加、心収縮増強 などの作用 |
βブロッカー | 交感神経のβ受容体を特異的に遮断する薬物 |
ペプシン | 蛋白質を分解する胃液中の消化酵素 |
ペプチド | アミノ酸が2個以上結合したもの。アミノ酸の数によってジペプチド、ポリペプチドなど に分類される |
ヘマトクリット | 血液中の赤血球の割合を測定するためのガラス製毛細管 |
ヘモグロビン | 鉄を含むヘモ色素とグロビンという蛋白質が結合したもので酸素を運搬する |
ペラグラ | ニコチン酸の欠乏により皮膚紅斑、消化器・神経症状を呈する |
ヘルシンキ宣言 | ヒトの臨床試験の倫理に関する勧告。1964年、ヘルシンキで開催された世界医師会 で採択された |
ヘルニア | 脱腸又は臓器、組織の全体や一部が正常の位置から逸脱、突出する |
ヘルペス | ヘルペスウイルスによる皮膚疾患 |
ペレット | ホルモン剤を皮膚に植え込むため無菌的に製造した圧縮錠 |
変形性膝関節症 | 骨軟骨の増殖によって関節が変形し慢性的疼痛が起こる |
偏頭痛 | 頭部片側だけに起こる痛み。(類)片頭痛 |
便秘 | 大便の排出が著しく遅滞して腸内に滞ったり、便通の回数、量が少ない |
扁平上皮 | 皮膚、食道、角膜、軟膜などに見られ、幅が広く平たい層状の上皮組織 |
法医学 | 法律的に重要な事実関係の研究や解釈、鑑定を行う応用医学 |
崩壊剤 | 胃液中での崩壊を促進させるため錠剤などに添加する |
剖検 | 解剖して死因を病理学的に検査 |
抱合 | 2種の化合物が結合し別の物質を作る。又は薬物が代謝されたり、体内の物質と 結合して体外へ排出される |
芳香水剤 | 精油や揮発性物質を飽和させた澄明な水溶液 |
芳香族化合物 | 分子内にベンゼン環(亀甲)を持つ有機化合物の総称で、最初に発見されたものが 芳香を有していたので名付けられた |
放射性医薬品 | 放射線を放出する性質を利用し、治療や診断に用いる |
膨膨性下剤 | 腸の内容物を膨膨させ、生理的に排便反射を促す。(類)膨満性下剤 |
補液 | 体内の電解質平衡の調整や栄養補給の目的で静脈注射又は点滴で注入 |
保険医 | 都道府県知事の登録を受け各種健康保険の診療に従事する医師 |
保険調剤 | 保険医療機関の保険医が発行した処方箋によって保険薬局の保険薬剤師が行う |
保健薬 | 日常の健康増進や保持に用いるビタミン剤、滋養強壮剤など。(反)治療薬 |
補酵素 | 酵素の働きを活性化させるために必要な有機化合物 |
ホスピス | 末期がんなど治癒の見込みのない患者を入院させ、苦痛や不安を和らげる施設 |
保存剤 | 保存期間中、薬物の変質を防ぐ添加物 |
ポックリ病 | 健康そうに見える若い男性に多く見られ、就寝中に原因不明の突然死を起こす。 過労や心臓障害、体質などが原因とされている |
発疹チフス | シラミによって伝染するリケッチア感染症で、戦慄、高熱、頭痛、四肢痛などの症状 があり3〜5日目に発疹が見られる |
ボツリヌス菌 | 嫌気性桿菌で酸素のない密封状態の包装内で毒素を産生し死亡率が高い |
ホームドクター | 家族でかかりつけの開業医。(類)家庭医 |
ホーム ファーマシー |
家庭薬局。家庭医に対し、日本薬剤会の提唱する用語 |
ホメオスターシス | 生体は生物学的に正常な平衡を保ち維持、安定している。(類)生体恒常性 |
ホメオパシー | 病気の原因と類似した物質を極微量投与し治療する方法。(類)同種療法 |
ポリオ | 急性灰白髄炎。(類)流行性小児麻痺 |
ポリクリ | 外来診療 |
ポリープ | 皮膚、粘膜などに茸のように突出した腫瘤 |
ホルモン | 内分泌腺から体液中に分泌され血液とともに体内を循環し生体機能を調節する |
本草学 | 動植物や鉱物などの薬効や応用を研究する古代中国で発達した学問 |
本態性 | 器質疾患がなく原因不明で起こる症状や疾患 |
【ま〜も】 | |
マイクロカプセル | 1〜200μの微少の球形カプセルで、これに個々の薬物を封入することで配合変化す る複数の薬物の混合が可能になる |
マイクログラム | 1μg=1mg/1000 |
マイコプラズマ | ウイルスと細菌の中間的性質を持つ微生物で呼吸器感染症を引き起こす |
マイナー トランキライザー |
緩和な鎮静作用と筋弛緩作用を持つ精神安定剤で、神経症や不安・緊張症状の 改善に用いる |
マクロファージ | 動物のすべての組織に存在するアメーバ状の大形細胞で細菌や異物を取り込んで 消化するとともに、その抗原としての情報をT細胞などに伝える |
マクロライド系 抗生物質 |
構造に大きなラクトン環を持つ抗生物質。エリスロマイシンなど |
マーゲン | magen:ドイツ語で胃 |
麻疹 | はしか |
麻酔前与薬 | 麻酔薬との併用で麻酔効果を高めたり、不安の軽減のために投与 |
麻酔薬 | 全身麻酔→中枢神経系に選択的に作用し機能を抑制し痛覚の感受性を減退させる 局所麻酔→局部の知覚神経末端を麻痺させる |
末梢血管拡張剤 | 末梢循環障害による血行不良を改善するため細動脈を拡張し血流を増加させる |
末梢神経 | 中枢神経系と全身の諸器官などを連絡する神経系で運動神経と知覚神経がある |
末端巨大症 | 脳下垂体前葉の成長ホルモンの分泌過多により骨、指先、下顎、鼻、唇などが異常 に大きくなる。(類)先端肥大症 |
麻薬 | 中枢神経を麻痺させ陶酔感を伴い強い麻酔・鎮痛作用があるが、連用すると耽溺 症状を生じる。アヘンとアヘンから抽出されるモルヒネやコデインなど |
麻薬拮抗剤 | 麻薬の麻酔鎮痛作用には影響を与えず、呼吸抑制作用にのみ拮抗する |
麻薬性鎮咳剤 | コデインなど、鎮咳剤として使用される麻薬 |
マラリア | マラリア原虫が蚊によって媒介され赤血球に寄生して起こる伝染病 |
マリファナ | 大麻から得られ、煙草に混ぜて吸引すると多幸感や幻覚を生じる。大麻取締法で規制 されている |
丸山ワクチン | 人型結核菌から製造されたワクチンで、癌の治療で人気を博したが有効性を立証する データーに欠けるという理由で承認には至らなかった。しかし患者の要望が強く有償 治験薬として患者の自己負担で使用される |
満月様顔貌 | クッシング症候群やステロイド剤の連用により、顔が円形化して満月のようになる |
慢性肝炎 | 肝臓の持続性炎症疾患で食欲不振、倦怠感などの自覚症状が見られることがある |
慢性腎不全 | 慢性腎臓病の経過後、腎機能が低下する。進行すると尿毒症を引き起こし腎透析が 必要となる |
慢性毒性 | 薬物の長期連用で出現する毒性 |
マン・ツー・マン 分業 |
医薬分業で特定の医療機関から特定の一薬局に処方箋が発行され応受される (反)面分業 |
ミクロン | 1μ=1mm/1000 |
未収載医薬品 | 保険医療に用いるためには医薬品の製造承認を受けた後、薬価収載されなくては ならない。収載前に販売する場合は未収載の表示をする |
未熟児 | 出生時の体重が2500g以下の新生児 |
水虫 | 白鮮菌などの糸状菌による。(類)汗疱性白鮮 |
ミッテル | mittel:ドイツ語で薬 |
密封容器 | 気体や微生物の侵入の恐れのない容器。注射用アンプルやバイアルなど |
密閉容器 | 固形異物の混入を防ぎ、内容物が損失しないよう保護する容器 |
ミトコンドリア | 細胞質に存在する糸状または顆粒状の細胞で代謝、細胞分裂などに関与する |
ミネラル | 生体の栄養素として必要な無機質元素。カルシウム、マグネシウム、鉄、銅など |
ミネラル コルチコイド |
副腎皮質から分泌され電解質の代謝に関与する。(類)鉱質コルチコイド |
脈圧 | 最高血圧と最低血圧の差で正常値は40〜60mmHg |
民間薬 | 民間で伝承され各種の疾病に利用される薬。薬草が多く医薬品として認可されている ものも含まれる |
民間療法 | 民間で伝承され各種の疾病に利用される治療法。薬草、温灸、あんま、指圧など |
無機化合物 | 炭素以外の元素からなる化合物。(反)有機化合物 |
無機質製剤 | 生体の栄養成分であるミネラルを補給する |
無菌操作 | 注射剤や点眼液などを製剤するとき、無菌箱内で滅菌処理した器具を用いる |
ムコ | muco:粘液 |
ムコ多糖類 | 粘液質の多糖類で生体の運動を助けたり外界からの保護作用がある |
ムコ蛋白質 | 蛋白質を主としこれに糖類が結合したもの |
無酸症 | 胃液の塩酸が欠乏した状態。萎縮性胃炎や胃がんなどに見られる。(類)胃酸欠乏症 |
無酸素血症 | 血液中の酸素量が著しく欠乏する |
無条件反射 | 刺激が大脳を経由しないで中枢から運動神経へと伝達する生得的な反射 |
むち打ち症 | 追突事故の衝撃によって頚部に起こる後遺症 |
ムチン | 分泌腺より分泌される粘液物質で糖蛋白からなり粘膜を保護する |
無痛化剤 | 著しい疼痛を伴う注射薬に少量の局所麻酔薬を加え痛みを緩和 |
ムード商品 | 効能効果より好みやデザイン、宣伝などムードで購入されやすい |
胸やけ | 胃液の分泌異常などによって起こる食道内の灼熱性・痙攣性疼痛感で逆流性食道炎 などに多く見られる |
夢遊病 | 睡眠中に起き出し何らかの行為のあと再び眠り、覚醒時その記憶が全くない |
無力症 | 全身の衰弱などで筋萎縮が起こり生活力が低下 |
ムンテラ | mundtherapie(ドイツ語):暗示療法。患者との対話や説明 |
迷走神経 | 延髄から体内各部へ分枝し咽喉の運動・知覚、気管支・食道・内臓の運動、消化液の 分泌などをコントロールする |
迷路 | 内耳 |
メジャー トランキライザー |
強力な精神安定剤で、精神分裂病、躁鬱病などに用いる |
メタ | metastase:ドイツ語で転移 |
メタボリズム | 代謝 |
滅菌 | 細菌などを殺滅、除去する。煮沸、高圧蒸気、火炎、薬物などの方法がある |
メディエーター | 伝達物質 |
メディシン | 薬物、医学 |
メトヘモグロビン 血症 |
遺伝又はアセトアニリド、フェナセチンなどの大量連用で、血中にメトヘモグロビンが 出現する。血液は褐色を呈し皮膚は青くなる |
メニエール 症候群 |
自律神経異常、ホルモンの変調、アレルギーなどにより起こる平衡障害やめまい、 難聴、耳鳴りなどの内耳疾患 |
メラトニン | 松果腺ホルモンの一つで、睡眠のリズムを調節 |
メラニン色素 | 体表部に存在する黒色色素で過剰な光線を吸収し紫外線を遮る。直射日光にさらされ ると生成量が増加する |
メラノーマ | 黒色腫 |
メランコリー | 抑鬱、憂鬱 |
免疫 | 病原体の侵入に対し生体が抵抗性を持つ。先天免疫と後天免疫がある |
免疫賦活剤 | 癌細胞の発育を免疫学的に抑制したり、生体の免疫力を高めるための薬剤 |
免疫抑制剤 | 臓器移殖などの拒絶反応防止に用い、生体の抗体産生を抑制する |
免疫療法 | 生体の免疫機能を抑制又は賦活し調節することで治療を行う |
面疔(めんちょう) | ブドウ球菌が顔面の毛嚢や皮脂腺から侵入して起こる化膿性腫瘍 |
面分業 | 医薬分業で複数の医療機関から複数の薬局に対して処方箋が発行され応受される |
毛細血管 | 細動脈と細静脈の間を結ぶ網目状の微細な血管。薄い血管壁を通し酸素や栄養を 組織に送り老廃物は静脈血に戻す |
網膜色素変性症 | 学童期から青年期に発症し、視力障害、夜盲症、視野狭窄などを起こし適切な 治療法がない |
網膜剥離 | 強度の近視や頭部打撲などにより網膜がガラス体の中に剥離する |
沐浴剤 | その都度湯などに薄め寝たきりの病人や乳児の皮膚を清潔にし保護する |
モニリア症 | カンジダ症。口腔、舌、外陰部に見られ抗生物質の長期投与などで起こる |
モノアミンオキシ ダーゼ阻害剤 |
モノアミン酸化酵素の作用を抑制することでカテコールアミンの減少を防ぐ。 温存されたカテコールアミンが中枢機能を亢進させる。パーキンソン病・ うつ病薬など |
問診投薬 | 患者から症状を聞き、それを参考に薬品を投与する |
門前薬局 | 院外処方せんを発行する大病院の近くで、主にその処方せんを受け入れるため開設 された薬局 |
門脈 | 腹腔の消化器と脾臓から肝臓までの静脈系 |
【や〜よ】 | |
薬剤 | 医薬品を調剤したものや錠剤、注射などの投与形態に加工したもの |
薬剤学 | 薬学の一分野で、医薬品の調剤、製剤など技術上の諸問題を研究 |
薬剤耐性 | 感染した病原体が特定の抗生物質や化学療法剤に抵抗力を持つ |
薬事関係法規 | 薬事法、薬剤師法、毒劇物取締法、麻薬取締法など薬に関連する法律 |
薬事法 | 医薬品の安全性、有効性、品質を保持するための基本法 |
薬種商販売業 | 都道府県知事が店舗ごとに認定又は試験して許可する医薬品の販売業で指定 医薬品以外の取り扱いはできるが分割販売はできない |
薬疹 | 薬物の服用により皮膚や粘膜に生じる発疹で、アレルギー、特異体質、中毒による ものがある |
薬膳 | 漢方薬の材料を使った料理で健康保持のための食事として中国の医食同源の考 えから生まれた |
薬専卸 | 薬局、薬店向けの大衆薬、衛生用品、医薬部外品などを専門に扱う卸業 |
約束処方 | 大病院などで院内処方の各種手間や手続きを簡略化するために医師、薬剤師間で 予め略名などで決めておく |
薬店 | 薬局以外の医薬品の小売店 |
薬物 | 薬理作用を有する化学物質 |
薬物アレルギー | 薬物が体内の蛋白質と結合し抗原抗体反応を生じ、再度の抗原の侵入でアレルギー 反応を引き起こす |
薬物依存 | ある薬物を常用することで、その薬物に対し精神的、身体的依存性が生じる |
薬物学 | 薬物の分子構造と薬理作用を研究する学問。薬理学の旧称 |
薬物受容体 | 特異的に薬物を受け入れる細胞の一部分 |
薬物相互作用 | 2種以上の薬物を併用したとき、効果が増強したり減弱したり副作用が出たりする |
薬物耐性 | 薬物での治療中に次第に高濃度にしないと治療効果が得られなくなる現象 |
薬味酒 | 薬草を酒に漬け味付けしたもの |
薬用酒 | 医薬品の許可を得た酒で、薬草などを使用し分量、効能・効果などを表記 |
薬用植物 | 薬物としてそのまま又は原料として用いる植物 |
薬用量 | 医薬品が薬理作用を現すのに必要な量 |
薬理学 | 薬物が生体や臓器に及ぼす効果や作用機序などを研究する学問。(類)薬物学 |
薬価基準 | 保険医療で使用される医薬品の価格 |
薬価差益 | 薬価基準で定められた価格と実際の購入価格との差。(類)潜在マージン 普通は購入価格の方が安いが、稀には高いものもある |
薬局 | 薬剤師が常駐し、医薬品の販売や授与の目的で調剤を行う場所 |
薬局製剤 | 薬局の構造設備の範囲内で、許可された品目に限り製造できる薬剤 |
薬研(やげん) | 漢方薬の調剤の際、生薬を細かく砕くための舟形の道具 |
薬効検定 | 動物試験、臨床試験、二重盲検法など一連の薬効評価 |
ヤングの小児 投薬式 |
小児薬用量=年齢/年齢+12×成人量 |
有意差 | 薬効判定において、客観的条件の誤差を見込んでも明らかに差がある |
融解 | 固体が熱によって液体に変化する。その温度を融解点という |
有機化合物 | 炭素を含む化合物の総称。(反)無機化合物 |
有機酸製剤 | 酢酸、酒石酸、乳酸、クエン酸など有機酸を主成分とする |
有効血中濃度 | 効果を現すのに必要な血液中の薬物濃度 |
有効成分 | 医薬品に含まれる成分のうち、ある薬効を期待して配合された主薬と補佐薬 |
有効量 | 薬効を発揮する必要量又は最小有効量。(類)ED:effective dose |
疣贅(ゆうぜい) | イボ |
優生学 | ヒトの遺伝的素質を改善するため、劣性の遺伝形質を除き優性なものを保護する |
誘導体 | ある化合物の分子構造の小部分が変化してできた化合物。基本構造は変えず一部を 他の原子団と置き換えることで薬効の増強や副作用の軽減が図られる |
有病率 | 人口1000人当たりの病人数 |
幽門 | 胃の末端部で十二指腸と接続する部分 |
有用性 | 医薬品の有効性と安全性又はコストなどを考慮し臨床の現場で評価する |
遊離脂肪酸 | 血漿中の脂肪酸のうちエステルとならずアルブミンと結合。コレステロールなど |
輸液 | 静脈内に点滴などで注入する溶液。電解質、糖質、アミノ酸、人血漿など |
輸血 | 外傷、手術などによる失血や衰弱のとき、血液型の一致する健康者の血液を患者の 血管内に注入する |
癒着 | 本来は分離しているはずの臓器・組織面が外傷や炎症のために密着する |
輸入感染 | 海外旅行者が増えるに従い、従来日本には無かった感染症が流入する |
UV | ultraviolet:紫外線 |
癰(よう) | 皮膚や皮下組織に生じる急性化膿性炎症 |
誘因 | 疾病を引き起こす主因を助長させる |
溶解度 | 飽和溶液中の溶質の濃度又は溶液・溶媒100g中の溶質のg数 |
溶菌作用 | 菌体が破壊され内容物が流出する作用で殺菌作用よりさらに強力 |
溶血 | 赤血球が破壊されてその成分であるヘモグロビンが血漿中に流出 |
溶血性貧血 | 赤血球が壊れやすくなり貧血を引き起こす。赤血球の先天的異常又は抗体の作用に よるものがある |
葉酸 | ビタミンBの複合体で造血に関与する。肝臓、酵母、ほうれん草などに多く含まれる |
要指示薬 | 医師の処方箋や指示によらなければ適切な効果が発揮できず、危険性さえある 医薬品。厚生労働大臣が指定し規制が為されている |
陽子線治療 | 放射線治療の一つで、体力的に外科手術が困難な癌患者や深部の癌治療に用いる |
溶出試験 | 内服後の胃腸管内での崩壊、溶出を想定し、試験内で行う |
要処方せん薬 | 処方せんによらなければ販売、授与のできない医薬品 |
腰椎穿刺 | 髄液検査のため腰椎部の背髄クモ膜下に針を刺し髄液を採集する |
腰椎麻酔 | 手術の際下半身の知覚や運動を麻痺させるため、腰椎間に針を刺し背髄腔内に 麻酔薬を注入する |
用法口述 | 特別な理由のため医師が直接患者に用法の説明を行う。処方箋には「用法口述」 の文字を記載し、薬剤師からの説明は省略する |
溶連菌 | 溶血性連鎖球菌。血液中に入ると溶けて全身に回り多くの疾患を引き起こす |
予後 | 病気の経過や結末についての医学的見通し |
予製剤 | 調剤上使用頻度の多い製剤を予め作り保管しておく |
余病 | ある病気に伴って起こる別の病気 |
予防医学 | 個人や集団を対象として健康管理や疾病予防の方法を研究、指導する |
【ら〜ろ】【わ】 | |
ライ症候群 | 1963年、Reyeによって報告された小児の急性脳症。インフルエンザ、水痘などの ウイルス性疾患に続いて嘔吐、意識障害、痙攣などが起こりやすく、死亡率も高く 回復しても重い脳障害が残る。現在、効果的治療法がない |
ラ音 | 気管、気管支、肺胞などに分泌物が溜まり、空気に混じり気泡を生じたり潰れて 発する音。(類)ラッセル音 |
落屑(らくせつ) | 上皮細胞が角質化し剥がれ落ちる |
ラクトース | lactose:乳糖 |
ラジオ アイソトープ |
放射性同位元素 |
ラジカル | 化学反応において分解せずに、原子団として移動、反応し不安定である |
裸錠 | 医薬品に賦形薬や結合剤、防腐剤、滑沢剤などを加え打錠したもので、これに 糖衣をかけたりフィルムなどをコーティング加工する。(類)素錠 |
ラッサ熱 | アフリカの風土病で伝染性が強く高熱を主症状とし死亡率も高い |
ランゲル ハンス島 |
膵臓中の細胞で島状に散在する。β細胞からインシュリン、α細胞からグルカゴンを 分泌し糖代謝を調節する |
乱視 | 眼球の屈折異常により映像を一点に結像できず外界の物体を明視できない |
卵胞ホルモン | 脳下垂体前葉から分泌される卵胞刺激ホルモンによって分泌され女性の生殖器の 発育、成熟を促し、第二次性徴を発現させる |
リウマチ | 関節、筋肉などに多発する急性又は慢性の疼痛性疾患。急性のものは溶連菌の 感染によるもので、慢性のものは自己免疫疾患によるものといわれる。 |
理学療法士 | 医師の指示のもと、患者にマサージ、運動、入浴、電気治療などの理学的治療を施す |
リケッチア | 細菌より小さく、ウイルスより大きい微生物の総称で大きさは0.3〜0.5μ 発疹チフス、ツツガムシ病など |
リゾチーム | 鼻汁、唾液、涙腺などに含まれる酵素でムコ多糖類を分解し細菌の細胞を溶解 する作用がある |
離脱症候群 | ステロイド剤の投与を急に中止すると、副腎の機能が抑制され全身の脱力、発熱 食欲不振などがおこる |
利胆剤 | 胆汁の分泌や排泄を促進する |
力価 | 抗生物質や生物学的製剤などにおける一定の生物学的作用を示す量 |
リニメント剤 | 皮膚にすり込んで用いる液状又は泥状の外用剤。(類)擦剤 |
利尿剤 | 尿量を増加させ浮腫や体内の水分貯留を改善する |
リバウンド現象 | 跳ね返り現象。抑制のあとに興奮、亢進をきたす |
リハビリ テーション |
社会復帰療法。治療を終えた後、心身に後遺症を持つ患者の機能回復や社会復帰 を助ける。第三の医学として重要視されている |
リビング・ウイル | living will:生前の意志表示 |
リボ核酸 | 蛋白質と結合した細胞質中のリボゾームの成分で、蛋白合成に関与 |
リボゾーム | 細胞質中でリボ核酸と蛋白質からなる複合体で、ここで蛋白合成が行われる |
リポ蛋白 | 蛋白質と脂質が結合した複合蛋白質で、血漿中の脂質の運搬、代謝に関与 |
リモナーデ剤 | 甘味と酸味を有する透明な内服液剤で無酸症や低酸症、食欲増進に用いる |
流エキス剤 | 1mlに生薬1g中の可溶性成分を含む生薬の浸出液 |
流行性肝炎 | 経口、輸血などによって感染するウイルス性肝炎。発熱、嘔吐、黄疸などの症状がある |
流行性感冒 | インフルエンザウイルスの感染による感冒で、ウイルスの型によって高熱、四肢疼痛、 頭痛など様々な症状が起こる |
流行性 耳下腺炎 |
おたふく風邪といわれる急性ウイルス性疾患で、一度感染すると永久免疫ができる |
流産 | 姙娠7ヶ月未満の胎児の死産 |
良性腫瘍 | 腫瘍細胞の増殖が緩やかで、転移も再発もなく全身への影響も軽い |
緑内障 | 眼球内の血行やリンパ液の循環が悪化し、眼圧上昇、頭痛、視力減退、視野欠損 などが起こり、失明することもある |
緑膿菌 | 弱毒性のグラム陰性桿菌だが化膿菌に混入し二次感染を引き起こす。多くの抗生物質 に耐性を示し菌交代症、院内感染、日和見感染の原因となる |
リノール酸 | 植物油に多く含まれる不飽和脂肪酸で血中のコレステロールと結合し排泄を促す ため動脈硬化の予防に用いられる |
リンゲル液 | 1882年に英国の生理学者リンガーが考案。体液と同様のイオン組成・浸透圧を もつ生理的塩類溶液 |
リン脂質 | 細胞中にある燐酸を含んだ脂質の総称で酵素活性に関与 |
臨床検査技師 | 医師の指導監督のもとに血液学的・微生物学的・生化学的検査のほか、心電図 心音図・脳波・筋電図・基礎代謝・呼吸機能・脈波・超音波など生理学的検査も行う |
臨床試験 | 新薬の研究開発段階で、スクリーニングや動物実験を終えたあと人体に投与して 試験データーを検討する |
臨床心理学 | 患者の精神的な悩みや障害について心理学的理論と方法で研究する |
臨床薬理学 | 薬物の人体に対する効果や作用を実際に投与することで研究する |
鱗屑(りんせつ) | 皮膚表面の角質細胞が乾燥して、鱗状に剥がれ落ちる |
リンパ | リンパ管の中にある透明で淡黄色、弱アルカリ性の液体。組織液が毛細リンパ管 から入ったもので、成分は血漿に類似し、リンパ球を多く含み生体の組織間隙を満たす |
リンパ球 | 白血球のひとつで、T
リンパ球と B リンパ球に分けられ骨髄で生成されリンパ節 胸腺などで分化、成熟、増殖し、免疫を担当する |
リンパ腫 | 細菌が体内に侵入したとき、リンパ節がこれを防御しようとして起こる腫脹 |
淋病 | 淋菌の感染による尿道粘膜の炎症で、排尿痛や排膿が見られ副睾丸炎や子宮頚管炎 などを起こす |
涙腺炎 | 涙液分泌腺の炎症で急性は化膿性転移症で起こり、慢性は梅毒、結核、リウマチ などで起こる。 |
瘰癧(るいれき) | 頚部リンパ節の結核性腫脹 |
ループス腎炎 | 免疫機序の障害によって腎盂腎炎とよく似た症状が起こる。女性に多く早期の治療が が必要 |
ルミノール反応 | 血液にルミノール試薬などを加えると青白く光るため、血痕の鑑識に用いる |
ルンバール | lumbal:ドイツ語で腰。腰椎麻酔、腰椎穿刺などの略称 |
冷暗所 | 15℃以下の光のあたらない場所。熱や光により変質の恐れのある医薬品の保管場所 |
冷所 | 日本薬局方で、15℃以下の場所 |
冷水 | 日本薬局方で、10℃以下の水 |
レイノー病 | フランスの医師レイノーが発見した病気で、末梢血管の異常収縮で指先などが蒼白 になり、冷感や疼痛が起こる |
零売(れいばい) | 医薬品の容器や封を開き分割販売する。(類)小分け販売 |
レオロジー | 物質の流動と変形に関する学問で、軟膏などの調整法や製造法へと応用する |
レシピエント | recipient:受血者、被移殖者 |
レスピレーター | 人工呼吸器 |
レセプター | 受容体 |
レセプト | receipt:処方せん。保険医療機関が支払い基金に提出する診療報酬請求明細書 |
レトロウイルス | 腫瘍ウイルスの多くは単鎖RNAを遺伝子とし、逆転写酵素を持つ |
レニン | 腎臓の傍糸球体細胞から血中へ分泌される蛋白分解酵素のひとつでアンジオテンシ ノーゲンを加水分解してアンジオテンシンとする働きがあり、血圧を上昇させる |
連鎖状球菌 | 連鎖状になったグラム陽性の球菌で丹毒、中耳炎など種々の化膿性疾患の原因菌 |
攣縮(れんしゅく) | 刺激を受けた筋肉が短時間のうちに収縮、弛緩を繰り返す |
瘻(ろう) | 炎症などにより組織が欠損してできる管状の穴 |
労作狭心症 | 肉体的、精神的負荷などによって誘発される運動性狭心症 |
老視 | 45歳前後から始まることが多く、眼機能の老化により水晶体の弾力性が失われ近くが 見えにくくなる。(類)老眼 |
老人性痴呆症 | 老年期になって脳が変性、萎縮し判断、理解、記憶、計算などの知的機能の低下や 性格の変化がみられ、普通の日常生活や社会関係が保てなくなる。痴呆という言葉 は問題があるとして「認知症」に変更された |
六炭糖 | 炭素数6個の単糖類。グルコース、ガラクトース、フラクトースなど |
肋膜炎 | 胸壁の裏面と肺を被う膜間(胸膜腔)の炎症で多くは結核による。滲出液の状態で 乾性と湿性に分けられる |
ローション剤 | 医薬品を水性液中に微細均等に分散させ皮膚に塗布する外用液剤 |
肋間神経痛 | 感冒、外傷又は原因不明で起こる肋間神経の痛み |
ロボトミー | 統合失調症などの治療を目的に、大脳前頭葉白質交通線維を切断する外科療法 人格変化、知能低下を起こしやすく、日本では現在行われない |
ワイル病 | 病原体がドブネズミに寄生し、その尿によって汚染された食物から感染する 高熱や全身的黄疸が起こる。(類)黄疸出血性レプトスピラ |
和漢薬 | 日本で古くから用いられた草根木皮と中国伝来の漢方を折衷した呼称 |
ワクチン | 各種伝染病の病原菌やその毒素を殺菌又は弱毒化して製造。生体に接種して 免疫抗体を与える。死菌、生菌、トキソイドの3種がある |
ワゴトニー | 副交感神経緊張症 |
ワッセルマン 反応 |
ドイツの細菌学者ワッセルマンが発見した梅毒の検査法 |
ワン・ショット | 1回投与 |
ワン・ドース・ パッケージ |
one dose package:1回量包装 |
【参考図書】 |