ある里子からの手紙より(2015年:抜粋)



 奨学金を支給してくださり、本当にありがとうございます。この奨学金は私にとても役に立っています。お陰様で、勉強することができて、家族の負担が軽くなっています。頂いている奨学金を勉強の一番役に立つことに使いたいと思っています。例えば、学費や勉強道具などに使います。
(中略)父が亡くなりました。現在、私は母と弟と暮らしています。母は日雇い労働をしています。毎日、私は4時30分に起きて、6時30分に学校へ行きます。4時ぐらいに学校から帰って、毎日30sぐらい外側が悪くなった玉ねぎをむく仕事をしています。これはお小遣いになります。



− 里子の手紙から見えること −

 里子からの手紙の中で、見えてくるタイの里子達の素晴らしさがあり、教えられることが多々あります。
 〇学校に行く前や、帰った後に、家族の一員として家の仕事を手伝っている様子を伝えています。
  学生寮で生活している学生は、寮内で自分の役割を務め、休みの日には実家に戻り家の仕事を手伝っています。
 〇社会や国の一員として、一生懸命に勉強して役に立つ人になりたいと多くの里子達が伝えています。
 〇学校の先生や親から人生の教えを受けて、感謝の中で生活しています。
 〇2015年末にアセアン経済共同体(AEC)が発足するので、これからさらに英語が重要になると勉強の励みに
  している子もいます。

 「日本のアニメが好き」「日本に行ってみたい」「きものに興味がある」などもよく見るようになってきました。タイ国内で日本の観光地や日本の文化を紹介するテレビ番組が放映されるなど日本を知る機会が増え、日本に興味を持っているようです。

 これから経済発展しつつあるタイ国ですが、自給自足の生活で現金収入がない山岳民族の子供たち、諸事情により両親と離れて祖父母や親戚に頼る生活をしている子供たち、ミャンマーから肉体労働を求めタイ国へ来た人の子供たちなどがいます。
 今後とも、ご支援をどうぞ宜しくお願い致します。

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