【薬草の煎じ方】


煎じる道具は土瓶・ホーロ鍋・耐熱ガラス・ステン
レス鍋が好ましい。火力はガス、電熱器など...

  鉄・銅は避ける

1日量をバラで入れ500ml〜800mlの水で煎じる。
煎じる薬草の分量によって水の量を加減する。

  煎じる時間は薬草によるが、30分ほど
  ...短いものは5分

沸騰するまでは強火で、沸騰後は弱火(トロ火)
にする。煎じ汁が減りすぎたら適宜湯を注ぎ足す。

  煎じ終われば必ず熱いうちに茶漉しで
  カスを取り除く

カスを取り除いた薬液を1日分として数回に分け
空腹時に温めて服用。

  夏季は冷所に保管し、服用時温める

FAQ(よくある質問をもとに補足)

煎じる容器は土瓶、土鍋、ホーロ、ステンレス、耐熱ガラス等。鉄や銅は薬草の成分と化学反応を起こす恐れがあると言われますが、たいして気にする必要はありません。通常、鉄や銅のやかんや鍋を使う事は少ないと思われます。アルミニウムは近年アルツハイマー病の危険性が懸念され、避けるように指導する書物もあります。

煎じるとき、お茶パックやティーパッグは使用しないほうが良い。カスを捨てる時は便利ですが、煎じる効率が悪くなります。またティーパッグなどはビニールで出来ているため、長く使っていると肝障害を引き起こすと言う報告があります。

水の量は煎じる薬草によって加減がいります。葉っぱなど水分を吸いやすいものは幾分多めの水で煎じます。煎じ汁が減少した時点でお湯を注ぎ足し、適宜調節してください。一度やってみると、勘がつかめると思います。

薬草は水から入れておく、薬草によっては、表面の蛋白質が湯で凝固し、抽出の 効率が悪くなるものがあります。

煎じる時間

  • (葉):3〜5分:ドクダミ・ゲンノショウコ・柿・枇杷葉・スギナ・グアバ茶
    ※センナ葉は振り出し法で抽出したほうが好ましい。

  • (根・木部)30〜40分:オオツヅラフジ・タラ・桔梗・キハダ・ニワトコ

  • (種・実)40〜60分:ハブ茶・ハトムギ・バンザクロ・オオバコの種
    ※種子は抽出しやすいように、焙じて後、煎じることがある。

  • (鉱物など)60〜120分以上:石膏・牡蛎・竜骨

※煎じ液は必ず熱いうちにカスを取り除いておかないと、一旦溶出した成分がカスに再吸着して再び加熱しても抽出されにくくなる

飲む分量・時間は常識的な判断で...水分を大量に取ると薬効より水の害が生じる恐れがあります。特に食事直前直後は胃液を薄め消化障害が起ります。さらに冷たいものを飲むと胃腸の動きや消化液の働きを弱めます。

※理想的な服用法は空腹時、適量を温めて、少しづつ飲む。

薬液の保存は冬は常温でも構いません(飲むときレンジなどで加温する)。
保温ポットも可。夏は冷蔵庫(飲むとき加温)か保温ポットに保管して下さい。まとめて数日分の作り置きは避けて下さい。冷蔵庫でも変質や腐敗の恐れがあります。(冷凍庫では長期保存可)

※その日煎じたものは、必ずその日のうちに飲んでください。

>>服用法Q&A

上記の薬草の煎じ方は、効果が期待できることを想定した煎じ方です。薬草を健康茶として家族全員で飲んだり、嗜好飲料の代用として飲む場合は、薬草の量も、煎じる水の量も適宜加減して構いません。ただし基本的なところはおさえて、著しく逸脱しない飲み方を心がけて下さい。

>>薬草の煎じ方と抽出成分の変化

  

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