【漢方(丸・散)薬メモ(2)】


メモ(1)

     

メモ(2)

黄連解毒湯(丸)       冠心U号方(散)
加味逍遙散       玉屏風散
桂枝茯苓丸       五淋散
五苓散       交泰散
三黄瀉心湯(丸)       四逆散
十味敗毒散       四妙散
当帰芍薬散       折衝飲(散)
八味地黄丸       痛瀉要方(散)
六味地黄丸       女神散
        排膿散
        麻子仁丸
        抑肝散
        理中丸(人参湯)
        漢方胃腸薬
        紫雲膏
        中黄膏

 


 

  冠心U号方

成 分 川弓、芍薬、紅花、木香、香附子、丹参
使用目標 心臓部の固定性疼痛あるいは激痛で左肩〜背に放散する胸骨部の圧迫感、
胸苦しいなどの症候で、舌質は暗紅〜紫あるいは於点がある。一般的な
於血にも用いる。
薬 理 冠状動脈拡張作用、血小板凝集抑制作用
効能・効果
(医療)
該当製品なし
効能・効果
(一般)
頭痛、頭重、肩こり、めまい、動悸
応用疾患 狭心症、冠不全、心筋梗塞の初期、脳血栓・脳梗塞の初期、於血を
呈する疾患
副作用 食欲不振、胃部不快感
用 法 活血化於、止痛作用による狭心症、冠不全、心筋梗塞の初期、脳血栓、
脳梗塞の初期、於血を呈するものの血流改善(肝疾患、血の道症、
更年期障害、自律神経失調症)

1回1.5〜2g 1日2〜3回食間、温湯で服用

 

玉屏風散

成 分 黄耆、白朮、防風
使用目標 少し動くと汗が出る(自汗)、疲れやすい、息切れ、軽度の寒けなどの症候で
感冒にかかりやすく治りにくいものに用いる。
薬 理 中枢興奮作用、発汗抑制作用、強心・末梢循環促進作用
効能・効果
(医療)
該当製品なし
効能・効果
(一般)
咳嗽、鼻詰まり、自汗、悪風
応用疾患 多汗症、アレルギー性鼻炎、慢性鼻炎、感冒・気管支喘息
副作用  
用 法 多汗症、アレルギー性鼻炎、感冒、喘息の予防

1回1.5〜2g 1日2〜3回食間、温湯で服用

 

五淋散

成 分 茯苓、黄今、甘草、地黄、車前子、沢瀉、当帰、木通、山梔子、芍薬、滑石
使用目標 体力中等度ないしやや低下し、四肢冷感傾向の見られる人の、排尿異常
(頻尿、残尿感、排尿困難、排尿痛)などを目標とし、主として慢性に経過
する泌尿器疾患に用いる。
薬 理 利尿作用、消炎作用
効能・効果
(医療)
頻尿、排尿痛、残尿感
効能・効果
(一般)
頻尿、排尿痛、残尿感
応用疾患 慢性尿道炎、急・慢性膀胱炎、膀胱神経症、前立腺肥大症、
慢性前立腺炎、尿路結石、慢性腎盂腎炎
副作用 下痢、胃部不快感、食欲不振
用 法 膀胱に熱があり小便淋瀝するものの次の諸症、頻尿、排尿痛、排尿困難
残尿感、血尿、膿尿、泥膏尿、尿道炎、膀胱炎、腎盂炎、尿路結石

1回1.5〜2g 1日2〜3回食間、温湯で服用

 

交 泰 散

成 分 黄連、桂枝
使用目標 寝付けない、夜間神経がたかぶる、不安感、動悸があり、逆に日中は眠い
頭がふらつく、足が冷えるなどの症候をともなうことがある。
薬 理 鎮静作用、自律神経調整作用
効能・効果
(医療)
該当製品なし
効能・効果
(一般)
該当製品なし
応用疾患 不眠症、不安神経症
副作用 食欲不振
用 法 不眠症、不安神経症

1回1.5〜2g 就寝1〜2時間前に服用又は午前・午後2回温湯で服用
※カフェインを含有する飲み物は避けて下さい

 

四逆散

成 分 柴胡、芍薬、枳実、甘草
使用目標 体力中等度で、李肋部の苦満感と肋骨弓下部の抵抗・圧痛(胸脇苦満)
が顕著な例に用いる。ときに不安、不眠、肩こり、頚部、背筋の凝りなど
認める。
薬 理 抗潰瘍作用、活性酸素発生抑制作用
効能・効果
(医療)
胆のう炎、胆石症、胃炎、胃酸過多症、胃潰瘍、鼻カタル、気管支炎、
神経質、ヒステリー
効能・効果
(一般)
胃炎、胃痛、腹痛
応用疾患 胆のう炎、胆石症、急・慢性胃炎、神経性胃炎、慢性肝炎、胃・十二指腸
潰瘍、慢性膵炎、上部消化管機能異常、不安神経症、神経質、神経症
肩こり、頸背部の凝り・痛み、腓腹筋、痙攣、慢性鼻炎、副鼻腔炎、
気管支炎、中耳炎、不定愁訴症候群
副作用 胃部不快感、食欲不振、軽い吐気
用 法 自律神経失調症、更年期症候群、神経性胃炎、胃潰瘍・胆石の鎮痛、
神経症、ヒステリー、肝炎、乳腺炎、過敏性結腸症、膀胱神経症、微熱、
胸脇部の痛み、鼻炎

1回1.5〜2g  1日2〜3回食間又は頓服、温湯で服用

 

四妙散

成 分 黄柏、蒼朮、牛膝、ヨクイニン
使用目標 下肢の無力感、しびれ感、運動障害、発赤、腫脹、疼痛、熱感などの症候
で口渇、口の粘り、濃縮尿などを伴うものに用いる。
薬 理 利尿作用、抗菌作用、消炎作用
効能・効果
(医療)
該当製品なし
効能・効果
(一般)
両足痺れ、下肢萎縮、帯下、脚気
応用疾患 感染性末梢神経炎、脊髄神経根炎、結節性紅斑、痛風、慢性関節リウマチ
皮膚炎、湿疹、帯下
副作用 胃部不快感、食欲不振
用 法 下肢の無力感、しびれ、浮腫、疼痛のある慢性関節リウマチ、痛風、神経炎
または湿熱のある皮膚炎、湿疹、帯下

1回2〜3g  1日2〜3回食間、温湯で服用

 

  折衝飲(散)

成 分 桂枝、桃仁、牡丹皮、芍薬、牛膝、当帰、延胡索、木香
使用目標 桂枝茯苓丸の茯苓を除き、牛膝、当帰、延胡索、木香を加えたもの。
於血効果が強く、理気止痛作用もある。
薬 理 血管拡張作用、鎮痛・鎮痙作用、血管運動神経調節作用、
腸管蠕動促進作用
効能・効果
(医療)
該当製品なし
効能・効果
(一般)
該当製品なし
応用疾患 自律神経失調症、更年期症候群、高血圧症、月経困難症、不正性器出血
月経不順、無月経、子宮内膜炎、子宮復古不全、胎盤残留、死胎、
骨盤内炎症、子宮筋腫や卵巣、膿腫の初期
副作用 発疹・発赤、かゆみ、食欲不振。稀に全身のだるさ、黄疸(皮ふや白目が
黄色くなる)等があらわれる。
用 法 血流障害による肩こり、頭痛、足腰の痛み、打撲、痔、冷え症、高血圧、
血の道症、生理痛、自律神経失調症

1回2〜3g  1日2〜3回食間、清酒で服用

 

痛瀉要方(散)

成 分 白朮、芍薬、陳皮、防風
使用目標 精神的な緊張や情緒の変動にともなって発生する腹痛、腹鳴、下痢で
普段から軽度の食欲不振、軟便傾向などの症候が見られるものに用いる。
薬 理 利尿作用、鎮痙作用
効能・効果
(医療)
該当製品なし
効能・効果
(一般)
該当製品なし
応用疾患 胃腸神経症、過敏性結腸症、慢性腸炎、腸結核、急性胃腸炎
副作用  
用 法 肝脾不和を呈する腹痛、下痢、胃腸神経症、過敏性結腸症、慢性または
急性の腸炎

1回1.5〜2g 1日2〜3回食間、温湯で服用  

 

女 神 散

成 分 香附子、川弓、白朮、当帰、黄今、桂皮、人参、檳榔子、黄連、
甘草、丁子、木香
使用目標 体力中等度かそれ以上の人で、のぼせ、めまい、情緒不安などの精神神経
症状に用いる。臍下部に抵抗・圧痛(小腹硬満)を認めることがある。のぼせ、
めまい、耳鳴、頭痛、頭重感、肩こり、動悸、腰痛、不眠、不安、月経異常
など慢性で多彩な症状を呈する。
薬 理 鎮静作用、消炎作用
効能・効果
(医療)
産前産後の神経症、月経不順、血の道症
効能・効果
(一般)
産前産後の神経症、月経不順、血の道症
応用疾患 更年期障害、卵巣機能不全、卵巣切除後症候群、産前産後の神経症、
血の道症、神経症、心身症、自律神経失調症、心臓神経症
副作用  
用 法 のぼせ、めまい、気滞のあるものの次の諸症、自神経失調症、更年期症
候群、血の道症、月経不順、産後の神経症、胃腸神経症、不眠症、神経症。

1回1.5〜2g 1日2〜3回食間、温湯で服用    

 

排 膿 散

成 分 桔梗、芍薬、枳実
使用目標 体力中等度の人を中心に、主として皮膚、粘膜(鼻腔、副鼻腔、歯肉など)の
化膿性疾患を目標に用いる。発症の初期、中期、化膿の遷延、再燃時、
いずれの場合も消炎・排膿の効果がある。
薬 理 消炎作用、排膿作用
効能・効果
(医療)
患部が発赤、腫脹して疼痛をともなった化膿症、瘍、せつ、面疔、その他の
せつ腫症
効能・効果
(一般)
疼痛を伴う化膿性の腫物で患部が堅く緊張し、熱感が強く排膿困難なもの、
又は皮下深部に膿があるもの
応用疾患 膿皮症(癰、せつ、疔)、急性・慢性副鼻腔炎、慢性中耳炎、麦粒腫、
歯槽膿漏、歯齦炎、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、リンパ節炎
副作用 胃部不快感、食欲不振、吐気
用 法 患部が発赤、腫脹し疼痛をともなった化膿症、皮下膿瘍、面疔

1日5〜6gを卵黄一個と練り合わせ、2回に分け食間服用。
服用時に温湯を注いで少し冷まして服用

 

麻子仁丸

成 分 大黄、枳実、杏仁、厚朴、芍薬、麻子仁
使用目標 体力中等度かやや低下した人の習慣性便秘を目標に広く用いられる。
高齢者や病後の体力低下時の弛緩性便秘に頻用。
薬 理  
効能・効果
(医療)
便秘
効能・効果
(一般)
便秘
応用疾患 常習性便秘、急性便秘、病後の便秘、便秘に伴う痔核、
人工透析時の便秘
副作用 下痢、腹痛、食欲不振
用 法 常習便秘、腸燥便秘、潤腸通便

1回10〜30丸 1日1〜2回食間又は就寝前に温湯で服用。
便通の状態により5丸単位で数・回数を加減する

 

  抑肝散

成 分 白朮、茯苓、川弓、当帰、柴胡、甘草、釣藤鈎
使用目標 体力中等度の人の神経過敏、易興奮、易怒、いらいら、不安、不眠などの
精神神経症状に用いる。腹部で腹直筋の緊張を認めることが多い。
そのほか眼瞼・顔面・手足の痙攣、小児では不隠、ひきつけ、
啼泣など見られる。
薬 理 鎮静作用、鎮痙作用
効能・効果
(医療)
神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症
効能・効果
(一般)
神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症
応用疾患 神経症、不眠症、ヒステリー、癲癇、脳血管障害後遺症、チック症、
小児夜啼症、小児疳症、更年期障害、眼瞼痙攣
副作用 食欲不振
用 法 自律神経失調症、更年期症候群、神経症、脳血管障害、高血圧、
小児夜泣き、小児疳症、痙攣驚悸、不眠症

1回1.5〜2g 1日2〜3回食間温湯で服用

 

  理中丸(人参湯)

成 分 甘草、白朮、人参、乾姜
使用目標 比較的体力が低下した人の食欲不振、胃部停滞感、心窩部痛、下痢などの
胃腸症状を目標に用いる。腹部は軟弱無力であることが多いが、薄い腹壁
が緊張して固く触れることがある。また心窩部に振水音を認めることもある。
一般に四肢冷感、易疲労、多尿で希薄な尿、軟便、唾液分泌過多など
伴い、眩暈、頭重、嘔吐など見られる場合がある。
薬 理  
効能・効果
(医療)
急・慢性胃腸カタル、胃アトニー症、胃拡張症、悪阻、萎縮腎
効能・効果
(一般)
胃腸虚弱、胃アトニー、下痢、嘔吐、胃痛
応用疾患 急・慢性胃腸炎、上部消化管機能異常(胃アトニー症、胃拡張、胃酸過多症)
嘔吐(小児周期性嘔吐症)、胃・十二指腸潰瘍、急・慢性下痢症、悪阻、
慢性腎炎、貧血症、各種疾患の体力低下、胸痛、虚弱児の体質改善
副作用 発疹・発赤、かゆみ、浮腫、尿量減少、血圧上昇
用 法 手足などが冷えやすいものの次の諸症、胃腸虚弱、胃アトニー、下痢、嘔吐、
胃痛、胃酸過多、減酸症、胃腸炎、冷え症、食欲不振、消化不良、疲労回復、
めまい、頭重

1回15〜30丸 1日2〜3回食間、温湯で服用

 

  漢方胃腸薬

成 分 桂皮、延胡索、牡蛎、蒼朮、茯苓、陳皮、茴香、甘草、乾姜、縮砂、丁香
使用目標 安中散、平胃散の合成処方で、体力中等度かそれ以下で、慢性的に胃部や
腹部に不快感や膨満感、食欲不振などある人に用いる。一般的に胃腸
虚弱者の食べすぎ、飲みすぎ、胃痛、腹痛、胸焼けなどの症状に頓服で
用いて効果がある。
薬 理  
効能・効果
(医療)
該当製品なし
効能・効果
(一般)
該当製品なし
応用疾患 急・慢性胃炎、上部消化管機能異常(胃カタル、胃アトニー、胃拡張)、
急性腸炎、口内炎、消化不良、食欲不振、胃腸型感冒、胃酸過多症、
神経性胃炎、胃・十二指腸潰瘍
副作用  
用 法 胃炎、食欲不振、胃弱、胃痛、胸焼け、腹満、腹鳴、消化不良など寒・湿・
気滞による胃腸症状

1回1.5〜2g 1日2〜3回食間又は頓服 温湯で服用

 

紫雲膏(外用)

成 分 ゴマ油、紫根、当帰、晒し蜜蝋、豚脂
使用目標 外傷、皮膚疾患に用いる代表的な外用薬。皮膚の発赤、乾燥、粗造、
肥厚、角化、潰瘍、びらんを目標とし、化膿は顕著でなく分泌物の
少ないものに用いる。
薬 理 抗炎症作用
効能・効果
(医療)
火傷、痔核による疼痛、肛門裂傷
効能・効果
(一般)
ひび、あかぎれ、しもやけ、魚の目、あせも、ただれ、外傷、火傷、
痔核による疼痛、肛門裂傷、かぶれ
応用疾患 熱傷、凍傷、じょく瘡、ひび、あかぎれ、魚の目、汗疹、湿疹、アトピー
性皮膚炎、外傷、白癬、イボ、たこ、尋常性乾癬、角皮症、皮膚潰瘍、
痔核、脱肛、肛門裂傷、円形脱毛症の補助療法
副作用 発疹、掻痒
用 法 ひび、あかぎれ、しもやけ、魚の目、あせも、 ただれ、かぶれ、外傷、
火傷、痔
肛門裂傷

清潔にした患部に1日2〜3回すりこむか又はガーゼ等に塗布して貼る

 

中黄膏(外用)

成 分 黄柏、宇金、ゴマ油、晒し蜜蝋、豚脂
使用目標 熱性の皮膚疾患や化膿症に用いる。清熱作用で患部の熱や炎症を去り、
化膿や疼痛を緩和する。
薬 理  
効能・効果
(医療)
該当製品なし
効能・効果
(一般)
火傷・外傷の化膿予防と治療、痔による痒み、出血、おでき鼻粘膜の
おでき、あせも、かぶれ乳児のくさ、水虫で糜爛した患部、ひび、しもやけ、
あかぎれ、肌荒れ、ただれ 、捻挫、打撲、

関節痛、腰痛、筋肉痛、肩こり(パップ剤)

応用疾患 化膿性皮膚疾患、火傷、外傷、アトピー性皮膚炎、皮膚潰瘍、痔出血、
肛門裂傷、打撲症、関節炎
副作用 発疹、掻痒
用 法 火傷・外傷の化膿予防と治療、痔による痒み、出血、おでき鼻粘膜の
おでき、あせも、かぶれ乳児のくさ、水虫で糜爛した患部、ひび、しもやけ、
あかぎれ、肌荒れ、ただれ

清潔にした患部に1日2〜3回すりこむか又はガーゼ等に塗布して貼る

 

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