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【生薬10選】


漢方薬や薬草はもともと需要の大きいものではなく、薬草店は都会でさえ所々に見かけるていどだ。片田舎で開業するにはそれなりの勇気を要した。近隣の同業者は家庭薬、紙おむつ、粉ミルク、雑貨も置けと助言してくれたが、最初だけで早々に片付けた。この10年、スーパードラッグが乱立し、地域の薬局は調剤薬局に模様替えするか廃業し、私だけが残ってしまった。経営良好で残ったのではなく、ぶざまに残ってしまったのだ。市場規模が大きい都会の漢方屋と人口3万の田舎の漢方屋とはおのずと営業内容や方針が異なってくる。ここにあげた10種はロングランの人気を維持し、私が勧めると否とに関らず需要の大きい生薬である。開業時に掲げた「漢方療法」の看板は、数年前に「薬草療法」へと書き替えた。

【ホームページ開設10周年に寄せて/2011.Sep.】

【好評・推奨生薬10選】

   

生薬写真は生薬・INDEXから閲覧してください。

 
【指2類】・【2類】【3類】
※指2類の使用については薬剤師に相談してください
※記載のない薬草はハーブ・お茶・食品になります
2024/10/02

サンザシ3類

メタボ対策
ダイエットに..

100g(末)

500g(末)

500g(生薬)

¥500

¥2000

¥2200

脂肪・蛋白質の消化・食滞
を除く、降圧・強心作用

食後に服用、500円で
約1ヶ月分(粉末推奨)

丹 参2類

血流改善の
決定版!

丹参解説

50g(末)

500g(末)

500g(生薬)

¥400

¥3500

¥3300

血流改善・肝炎・心疾患
鎮痛・鎮静・血圧降下

1日2〜3回 1回1.5〜2g
(粉末推奨)
生薬は1日5〜8gを煎じる

セ ン ナ
指2類

費用対効果
No.1の便秘薬

90g(葉)

500g(葉)

500g(末)

¥200

¥1000

¥1800

便秘

100gで約1ヶ月分、軽症
では2〜3ヶ月分
(飲み方に
秘伝アリ)

粉末:服用注意!

ヨクイニン3類
(鳩麦)

日々の健康
維持に最適

500g(末)

500g(生薬)

錠剤(126T)

¥1300

¥900

¥950

イボ・ポリープ・肌荒れ・美容
1日20円健康法、1300円で
2ヶ月分(粉末推奨)


携帯に便利なエキス錠

またたび3類
(木天蓼)

ロコモの症状
にもよし!

50g(末)

500g(末)

500g(生薬)

¥500

¥4800

¥4300

筋肉痛・関節痛・疲労回復・
冷え症

1日1〜2回服用、500円で
約30日分(粉末推奨)

生薬は薬酒用

金銀花3類
(忍冬)

応用範囲が
広く、薬草の
消炎・抗生剤

500g(忍冬)

金銀花の全草

50g(末)

¥1800

¥1000

抗菌・消炎・鎮痛・解熱・
解毒・筋肉痛・・

感冒・インフルエンザを
始め皮膚病、各種炎症や
感染症に分量を加減し
応用する。

牡 蛎3類

丸ごと天然の
カルシウム剤

100g(末)

500g(末)

500g(生薬)

¥250

¥1000

¥1000

骨・歯の脆弱化予防と
発育促進

食後1回服用、250円で
2〜3ヶ月分(粉末推奨)

生薬は吸収効率が低い

十薬(どくだみ)
3類

日本伝統の
健康茶

100g(葉)

500g(葉)

500g(末)

¥350

¥1500

¥2500

皮膚病・鼻炎・便秘・高血圧

他のお茶との併用も可能
皮膚病の治療の補助に..
350円で10〜15日分

グアバ
(蕃果・実)

血糖値に不安
を感じたら..

500g(果実)

500g(葉)

¥1700

¥1800

糖尿病

別名、バンザクロ(グアバ)
1300円で1.5〜2ヶ月分

果実は15分煎じ、葉は茶剤
として飲む

紅 花3類

温めて血行を
改善

50g(生薬)

500g(生薬)

50g(末)

500g(末)

¥600

¥5800

¥900

¥8600

冷え症・婦人病・血行不良

酒で服むと一層効果的
1日10円の健康法

粉末も手軽で便利です

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漢方相談の際、以下の項目について教えていただければ参考になります。
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  • 氏名(匿名可)/年齢/性別:男・女 
  • 症状又は病名
  • 服用中の漢方薬・薬草・新薬
  • アレルギーの有無(含薬物)
  • 食欲(有・無)/倦怠感(有・無)
  • 便秘(有・無)/夜間頻尿(有・無)
  • 不眠(有・無)/妊娠・出産(有・無)
  • 備考

当薬局では、医薬品の相談・販売等で知り得た皆さまの個人情報を下記のような法律等に従い適正に取り扱っております。
個人情報に関する法律(平成15年法律第57号)
医療・介護関係事業者における個人情報の適正な取扱のためのガイドライン(平成16年12月14日付け、医政発第1224001号/薬食発第1224002号/老発第1224002号・厚生労働省医政局長/医薬品食品局長/老健局長通知)

<コラム> 漢方薬と民間薬

葛根湯、小柴胡湯といえば漢方薬。ドクダミ、ゲンノショウコといえば民間薬。これには異論はなさそうですが、漢方薬と民間薬は処方や薬草の違いではありません。薬草や薬方を応用する人の、病態などの認識と治療法によって違うのです。葛根湯も風邪、肩凝りと、、症状だけを目標に使うなら民間薬と変わりはしない。しかし、たとえドクダミであっても病態や病理を理解し、応用するなら立派に漢方薬といえます。

民間薬は長年経験によって培われた薬草療法の財産です。誰でも手軽に安価に自然の恵みを享受できます。未熟で傲慢な漢方家の勧める漢方薬より、伝統の民間薬の方がよほど治癒率は高いでしょう。なかなか治らない便秘くらいで1日500〜800円もかかる漢方薬を毎日、せっせと煎じて服む必要があるのか?1日5〜10円、湯を注ぐだけで服めるセンナで充分ではないか?民間薬の知識を正しく理解し、自らの病のため薬草を採集したり、難病が治った知人の勧めで飲むなら、さらに治癒力は発揮されます。漢方薬もプラシーボの域を出ないという報告がある以上、民間薬を軽視することはできません。民間薬のドクダミが皮膚病に効く、高血圧に効く、便秘に効く、という発想を修正すれば、漢方的な適用が可能になります。皮膚病に使うこともある、高血圧に使うこともある、便秘に使うこともある、と言いかえれば解かりやすいかも知れません。使う事があっても全てに適応出来るものではない。この極常識的なことが民間薬では忘れ去られています。「民間薬など使うのは邪道だ」と認識の浅さを露呈する漢方家もありますが、病の治癒に邪道も王道もなし。目指す頂が同じなら徒に、使う薬草に拘る必要もあるまいと思います。安価で豊かな資源で、誰にも既知の薬草を、正しく使う方法を伝えることが、ひいては漢方薬の啓蒙にもつながると思います。

【ホームページ開設にあたって/2001.Aug.】

他の薬屋へは殆ど行かないので、どんなものが人気があり、同業者がどんなものを推売しているのかも良くわかりません。薬屋は薬局、一般販売業、薬種商の3つに大分類できます。この3つを業務形態別に分類すると、処方せん調剤を中心とした薬局、極普通の薬屋、なんでもあるスーパドラッグ...これらのなかで相談薬局と称し、漢方や特殊な薬品、高価な健康食などを扱う薬屋があります。なかには、脈診や腹診まで行い、医者のような真似をする薬屋もいます。薬は薬理作用が知られているので、適用した場合、ある程度効果の予測がつくものですが、やはり服んで見なければわからないのが正直なところです。私は薬理作用も大切だと思うものの、費用対効果も念頭において考えます。被害対効果という考えかたも重視します。代金ほどの効果がないものを排除してゆくと、納得のゆく治療法が浮かんできます。病気より被害の多い治療法や薬もあります。放置していたほうが治りがはやく、薬を投与したがために長引き、新たに重篤な病気になる例もあります。もっとも安価な薬で納得のゆく効果が得られるなら、敢えて、高額でその経済的負担で長く続けられないような薬を選ぶ必要はない、と思います。健康は金に代えられないから、薬代だけは聖域として出費を惜しまぬ人も多いけど、改めて、そんな考えは捨てるべきだと言いたい。高価なものが効きそうだというのは、まさに人の期待感をくすぐるものであるが、ながく薬屋をやっていると、魔法の薬がないように、高価な薬に特別の期待も持てないことを痛感します。

開業まもなく、首から顔面に広がる皮膚病の相談を受け、湯剤を試みました。3〜5日サイクルで加減・合法し転方に転方を重ね、食養のアドバイスもしました。勉強の浅いところ...ついに思いつく処方も出尽くしたところ、薬代の負担の少ない薬草茶(ドクダミ20g・スイカズラ10g)にしてみました。なんと、数日後これが見事に効いて、30〜50%くらいの改善が見られました。何故最初から...というのはよくあることで、、この症例は本当に深く反省させられました。それ以来、薬効と費用を充分に検討し、話し合った上で、できる限り安価な薬を推奨するよう心がけています。このような思いで仕事を続けた積み重ねが、このベスト生薬10選です。ありふれた生薬ながら、服用量、回数、服用法...こんな当たり前のことを工夫し、食養はじめ普通にいわれる養生を組み合わせるなら、予想以上の効果がえられます。安いから(安いとは言えないかも知れませんが)、民間薬だからと侮るなかれ!

 

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